2011年7月13日水曜日

「誇り」の動機づけ機能と認知過程への影響—帰属意識と誇りの比較研究—

[タイトル]
「誇り」の動機づけ機能と認知過程への影響—帰属意識と誇りの比較研究—

[著者]
平田 謙次, 八原 忠彦

[掲載]
経営行動科学学会第2回年次大会発表論文集, pp.128-135, 1999

[アブストラクト]
誇りを持ちながら仕事できることは、個人と組織の双方にとって重要なことである。帰属意識が薄らぐなかで、現代のビジネスパーソンがどの程度「誇り」を持ちえているのかについて、質問紙調査(n=705)を行った。統計解析により、誇りの持つ動機づけとしての機能をしめすとともに、「誇り」と「帰属意識」を分類することを通して、その動機づき認知過程への影響を明らかにした。前者は、直接かかわりのあるものやコントロール可能な要素に、後者は外的なものやコントロールが困難な要素に影響を受けるという認知過程を示した。

[キーワード]
誇り、帰属意識、動機づけ、認知過程、積極的責任関与行動

[要約・感想]
ちょっと紙面の都合か、情報不足が否めない論文・・・。
というか、中身が怪しい論文。
実際、どうなの??これ。
得られたデータからの考察が納得できない・・・。

とりあえず、論文の中身を整理してみる・・・。
1.誇り
経営学ではこれまであまり取り上げられてきていない。なので定義もはきりしない。

2.関連するであろう研究領域・・・誇りを「組織に対する誇り」と「職業や仕事に対する誇り」に分けるとすると、
○組織に対する誇り
→組織帰属・帰属意識(Loyality)、組織満足(Oragnizational Satisfaction)、組織関与(Organizational Commitment)
○職業や仕事に対する誇り
→キャリア形成(Career Development)、職業的アイデンティティ(Work Identity)、心理的契約(Psychological Contract)、仕事関与(Job Commitment)、自己効力研究(Self-efficacy)

3.研究の目的
「組織に対する誇り」と「帰属意識」との間の動機づけ機能の面からみた概念的違いを調べてみる。

4.この研究での誇りの定義
言葉でタラタラ書いてあるが、突き詰めて言えば、
「経営者の人柄」「経営者・役員の経営にたたる行動」「組織そのもの(理念、Visionなど)」「会社の内部体制(マネジメント、内部制度)」「仕事の内容(仕事の内容、方法、仕事のやりやすさ)」の5項目に対する「誇り」の強さ(100段階。ただし、60を最低合格ラインとするように教示)
実際にどんな文言でこれらに対する評定をさせているのかはわからない。ちょっと項目だけ見れば、経営者の人柄を誇りにできるんだろうか・・・??会社の内部体制に誇りを感じるか?と聞かれて、質問の意味がわかるだろうか??正直、こういう聞き方をされると、「誇りって何?」と思ってしまわないか??

5.とりあえずの結論
同じ「組織に対して誇りがある」と答える人の中には、
 「自分の会社のことを本当に誇りに思っている人」
と、
 「単に自分の会社に帰属意識を持っているだけの人」
とがいる。そlして、
今現在にの仕事に対する動機づけとの関係から、
前者は
「前者の場合には、組織に対しいて自ら積極的に関わり、責任を果たしていく姿が思い描けるが、後者の場合には、責任を組織ないしは経営層へ依存もしくは転換する傾向がある」
とのこと。

う〜ん、、、、、
まあ、誇りの概念のレビュー結果を多少なりとも最初の方で示してくれている点くらいは評価しようか・・・。

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