2011年5月20日金曜日

介護福祉士の就労意欲に関する研究—佐世保市およびその近接地域の介護福祉士—

[タイトル]
介護福祉士の就労意欲に関する研究—佐世保市およびその近接地域の介護福祉士—

[著者]
北村光子、山崎久子、大江千恵子、綿祐二

[掲載]
長崎国際大学論叢, Vol.3, pp.185-193, 2003

[アブストラクト]
わが国は高齢社会に入りさまざまな社会問題や生活問題を抱えている。その中でも介護に関しては、施設介護や在宅介護に限らず注目されており、現場で働く介護職の量と質の向上に各方面から力を注がれている。
介護職の中でも、国家資格保持者である介護福祉士は、単に身辺介護にとどまらず専門性をもって、利用者をとりまく生活全般の改善・向上に努めている。しかし、このように介護の現場で専門の知識と技術を提供している介護福祉士の認知度や、過酷な労働でありながら業務の評価については決して高いと言えず、"やりがい"と"現実"の間でジレンマを起こしている状態である。よりよい介護を目指して、介護職のリーダー的役割を担う介護福祉士の職業意識や社会的地位、あるいは就労意欲について、もっと客観的に放火する必要があるといえる。
そこで本研究では、介護福祉士の現状を調査士、さらに介護福祉士の就労意欲に影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的とする。調査の結果、就労意欲の現状においては、仕事面で「身体的負担」「精神的負担」を感じると就労意欲を欠き辞職を考えるようになるという結果を得た。また、その理由として「賃金の低さ」や「仕事内容のきつさ」「運営方針への不満」「社会的地位の低さ」などが挙げられた。
また、介護福祉士にとって、職場内に「良き理解者」が存在すると介護福祉士の「将来性」や「職に対する誇り」が得られるという結果を得た。この「良き理解者」についての詳細な記述はできなかったが、このことは介護福祉士の役割を多職種間で共有することの重みを現しているといえる。
今回の調査では、良き理解者が存在することが自己研鑽に直接結びつくという結果は得られらなかったが、もっと介護福祉士の就労意欲や社会的地位を向上させるためには、自己研鑽できる環境設定や講習内容の充実が必要と考える。

[キーワード]
介護福祉士、就労意欲、満足度

[要約・感想]
サンプル数が360もある中で相関係数の有意性だけからの分析をするのはどうかと思う・・・。

アブストラクトが結構詳しく書いているので、一文だけ引用。
「自分の気持ちや考えの理解者が存在することによって介護福祉士という資格に対しても誇りが持て、今まで習得した専門的技術・知識にも確信がもてるのではないだろうか」

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