2011年5月11日水曜日

「やりがい」の制御変数:大学生を対象とした探索的実験

[タイトル]
「やりがい」の制御変数:大学生を対象とした探索的実験

[著者]
島宗 理、宇佐美 徳真

[掲載]
日本行動分析学会第28回年次大会発表論文集, p.76

[アブストラクト]
none

[キーワード]
none

[要約・感想]
「働きがい」という言葉が学術的にどういう文脈でどういう意味合いで用いられているかを調べる中で遭遇した論文。

「働きがい」とは何なのか、どのような状況で人は「働きがい」を感じるのか、ということについて実験的な研究を通して探究していく、という文脈を持った基礎研究。
「課題」、すなわち仕事に対応するものとして、相対的に「面白い」ゲームと相対的に「つまらない」ゲームを用意し、そこに「独立変数」として「共同作業」と「出来高制」という二つの変数を容易した。従属変数として「やりがい」「満足度」「面白さ」の5段評定を用いた。
結果として、(1)「やりがい」、「満足度」、「面白さ」の評定値が友人と一緒に取り組むという共同作業条件によって向上した。社会的刺激や社会的強化随伴性が「やりがい」に影響することを示唆している。(2)出来高制では、このような効果がみられなかった。

全体として、行動分析学の人の言葉でかなり戸惑うのだが、要するに、出来高制よりも社会的な要因の方が「やりがい」「面白さ」「満足度」に影響を与えている、という結論。

また、この論文では、「働きがい」を課題に対する「やりがい」「満足度」「面白さ」に類するものとして捉えているようだ。

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