2011年6月22日水曜日

安全力向上に関わる人材育成手法の研究

[タイトル]
案全力向上に関わる人材育成手法の研究

[著者]
大石 照雄, 中原 淳, 山本 邦倫, 戸井 寿子, 静山 弘美, 遠藤 明久, 青沼 新一

[掲載]
JR EAST Technical Review, No.35-Spring, pp.22-25, 2011

[アブストラクト]
職場の安全力向上に関わる教育上の課題には、集合研修の教育内容を職場で実践・定着させることの難しさや、職場の安全活動や業務訓練などの「学びの場」において、教育効果が十分に得られていないといった課題がある。本研究は、企業内の人材育成の観点から、職場の安全活動を高める「教育手法」「定着化手法」として、集合研修における「効果的な内容構成のあり方」や、研修効果を高めるための「研修前・研修後の働きかけの工夫」に着目したものである。本稿では、上記の観点で研修モデルを設計・実施することにより教育効果を検証し、一定の知見が得られたので、その内容について報告する。

[キーワード]
安全、人材育成、研修、組織職場、学習、教育効果

[要約・感想]
4M4E分析手法を例に、この分析手法が職場内で定着し、水平展開されていくために必要な「研修内容・学習環境」の要件を整理したので、その要件を満たすことで本当に定着化・水平展開がなされるかを評価する、というもの。

定着化・水平展開のためには、「インストラクショナル・デザイン」「学習環境デザイン」の組み合わせが重要。
インストラクショナルデザインは、「分析」「設計」「開発」「実施」「評価」のプロセスを回す
学習環境デザインは、「学習者が職場や教室で活動に参加すること自体を「学習」と捉える」という考え方。

注目したい点としては、
半年近くの期間を使って研修を組んでいる点と、対話型の研修としている点、振り返りを行っている点。

実際には、モデルの評価という点はなされていない。
ただ、定着・水平展開する上でのおさえておくべき点は面白い。
・研修前に、今後、現場・職場を引っ張って言ってもらいたいメンバである受講生に対して、学習目標やゴールイメージをきっちり伝えて、これらを持ってもらうことが必要
・受講生が講習の場で立てたアクションプランを、職場に受け入れれてもらえるように研修前から下地を整えておく必要がある。そのために事前課題の設定を工夫する必要がある。

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