2008年12月19日金曜日

心拍変動にようブリッジチームマネジメント評価に関する基礎研究

タイトル
心拍変動にようブリッジチームマネジメント評価に関する基礎研究
著者
村井 康二, 林 祐司, 塩谷 茂明, 若林 伸和, 河口 信義
abstract
(1)ブリッジチーム員のチームワークの良い悪い、あるいは改善の要・不要の判定などをするにあたって、チームワークの現状を把握しなければならない。そのための、チームワークの効果の評価指標が必要となる。
(2) この研究では、チームワークを、各メンバの心的負荷の大きさや時間変化の具合等を通して、評価できるのではないかと考えた(実験仮説)。
(3) そこで、心的負荷の大きさを測定する方法として、「心拍変動の計測」という生理計測の方法を使い、チームで対応しなければならない課題を遂行中の心拍変動を計測し、各メンバの心拍変動の時間変化をメンバ間で比較し、与えたチーム課題におけるチームワークの効果を分析・考察した。そして、その結果を通じて、心的負荷の計測からチームワークの効果を評価できないかを検討した。(仮説の厳密な検証ではなく、仮説が成り立つかどうかを予備実験的に調べてみた。おそらく、暗に評価方法についても検討したことを言っている。)
(4) 分析の結果、あるメンバが心的負荷が上がる時には、他のメンバは心的負荷が下がるという傾向が継続して見られ、「各役割に応じて適所に緊張状態を作り出し、メンタル面において『メリハリ』がついている」状態が維持されていることが分かった。この結果から、実験対象としたチームでは、「良い緊張感が持続している」ことが推察される。(本当は、主観評価やパフォーマンス評価も必要だろう!!という突っ込みがここで可能。)
(5) この結果から、「各メンバの心的負荷の時間変化のメンバ間での比較」という方法を通じて、チームワークの効果を評価できる可能性を見出せた。
引用元
日本航海学会誌, No.160, pp.18-20 (2004)
keyword
ブリッジチームワーク, 心拍変動, 心的負荷
独自のkeyword
CRMとの関連, 生理指標計測, プロフェッショナルメンバが展開するBTMにおける各メンバのメンタルワークロード
要約・感想
本当に基礎研究。また、論文も抄録っぽいので、詳細な記述はない。ただ、必要な情報は記載されていてる。

仮説の厳密な検証ではなく、仮説が成り立つかどうかを予備実験的に調べてみたというように理解した。おそらく、暗に評価方法についても検討したことを言っているのだろう。

あくまで、この論文では可能性を示唆しているだけであるが、「その時々のメンタルワークロードの変化傾向をメンバ間で比較することによりチームワークの効果を評価する」という方法は面白い。

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