2010年3月1日月曜日

自発的な安全運転を促すためのヒューマンマシンインタフェースについて

タイトル
自発的な安全運転を促すためのヒューマンマシンインタフェースについて

著者
平岡敏洋

掲載
電子情報通信学会技術報告SSS2009-9, pp.13-16. 2009

アブストラクト
The driving support systems can be separated into two types from the viewpoint of interaction between the system and drivers: 1) a direct driving support to intervene driver's operation directly, and 2) an inderict driving support to provide information to encourage drivers to keep safe driving based on their own judgement. This paper introduce a few examples about the later systems, and discusses points to ponder at the system design.

要約
研究事例を3点紹介。
1点目:リスク量を過大に知覚させるシステム・・・
人の錯視(実際の車両の速度が同じでも、外の「見え」が加速しているときのように見えると、加速感をもつ)によって、加速感を与えつつ、実際の速度を押させさえる方法。無意識的な行動変容を促す。
2点目:直面するリスクの把握を支援するシステム・・・
ステアリングの操舵に関して、表示系を工夫して、リスクの把握を促して、意識的に安全側の行動を促すようなシステム。(詳細は、いまいちよくわからない)
3点目:エコドライブ支援による安全運転行動の誘発
燃費効率をリアルタイムで情報提示することで、「ある目標」を各自が設定し、その数字を達成しようとエコドライブ(自分にとってもスムーズで効率的な運転)を行なうようになる。また、エコドライブは≒で安全運転でもあり、エコドライブ計をつけることで安全運転も達成できる。

最後に、安全運転を促すためのインタフェースとしては、以下のような設計指針が挙げられている。
(1)安全運転に対するインセンティブを高める
(2)情報を連続的かつマルチモーダルに提示する。
(3)S-R適合性を満たすようにインタフェースを設計する
(4)有能感を促進するような娯楽性を盛り込む
(5)錯覚などを利用して知覚リスク量を増加させる
(6)システムの制御や仕組みを直感的に分かり易く設計する


感想
特に3点目が興味深い。
全被験者が燃費計の目標を達成したいと思ったと答えたとのことだった。介入したものとしては燃費計の設置だけであり、「燃費を見せる」
ということだけでエコドライブ行動が促されたとのこと。ここから色々と考えた。
1.娯楽性が維持されている間は行動がキープされる。⇒飽きた場合にはどうか。
2.ポイントは行動が維持されればいいので、娯楽性がキープされている間に「技能」が身について、「飽きたとしても安全運転はキープされる」という状態にあればよい。
3.ただ、「飽きた」場合に、新たな刺激を求めだすと、逆に危険運転の方に戻ってしまうのではないか。
4.となると、「技能が成熟する」までの間は少なくとも「飽き」が来させないような方法が必要となるということか。

0 件のコメント:

コメントを投稿