[タイトル]
列車運転のヒューマン・エラーと防止策
[著者]
山内一泰
[掲載]
人間工学 vol.17, No.4, 161-165, 1981
[アブストラクト]
[キーワード]
鉄道 運転 ヒューマンファクター ヒューマンエラー 国鉄
[要約・感想]
後半な一応論文のメイン。国鉄当時のヒューマンエラーの分析をしてる。
まあ、この辺のデータは古いデータなのであんまり使えなさそうでは
ある。
それよりも、前半部分の鉄道の運転の記述は、過去にこんな報告がされている、という感じの既往の報告例として使うのとはできそう。
2013年1月27日日曜日
2013年1月26日土曜日
鉄道のヒューマンファクター
[タイトル]
鉄道のヒューマンファクター
[著者]
百本暁生
[掲載]
電気学会誌, vol.113, no.10, 828-833, 1993
[アブストラクト]
[キーワード]
鉄道 ヒューマンファクター 運転士 ヒューマンエラー 自動化 自動運転
[要約・感想]
運転士の仕事のなかで、特に運転そのものについて結構分かりやすく書いてくれている。
特にブレーキングについて減速度を示して鉄道運転と自動車運転の違いを示してくれている。
自動運転についても興味深い考察をしてくれてる。
先行研究として引用するにはいいかも。
鉄道のヒューマンファクター
[著者]
百本暁生
[掲載]
電気学会誌, vol.113, no.10, 828-833, 1993
[アブストラクト]
[キーワード]
鉄道 ヒューマンファクター 運転士 ヒューマンエラー 自動化 自動運転
[要約・感想]
運転士の仕事のなかで、特に運転そのものについて結構分かりやすく書いてくれている。
特にブレーキングについて減速度を示して鉄道運転と自動車運転の違いを示してくれている。
自動運転についても興味深い考察をしてくれてる。
先行研究として引用するにはいいかも。
2012年7月30日月曜日
No.318 運転スキル抽出のための注視点遷移パターンの分析手法とその模擬プラントへの適用
[タイトル]
運転スキル抽出のための注視点遷移パターンの分析手法とその模擬プラントへの適用
[著者]
五福 明夫、星本 達也
[掲載]
ヒューマンインタフェース学会論文誌, Vol.14, No.2, pp.49-56, 2012.
[アブストラクト]
Recently, the succession of operation skill not to reduce the quality of plant operation is widely considered in Japanese oil and chemical industries because many skilled operators who have much operationo know-how and many experiences are retiring.Therefore, it is necessary to extract and express the operationg skill of skilled operators and to succeed the extracted skill to younger operators. This study deals with a technique based on the ISM (Interpretive Structural Modeling) method to analyze trasition patterns of eye fixation points on the symbols of an operation panel for the purpose of extracting the skill of understanding of plant condition in relation with operations. The technique expresses a transition pattern as a causal structure. This study uses the DURESS (Dual REServoir System) as an example plant. The eye movements in DURESS operations are measured and analyzed. The analyzed resuls show that the transition pattern of a subject at skilled class has balanced causal relations among the symbols of reservoir water level, reservoir water temperture, and heater output and there are two operation strategies in DURESS operation.
[キーワード]
Opertaion skill, eye fixation points, analysis of transition pattern, ISM method, DURESS
[要約・感想]
スキルの抽出方法として視点の動き方をモデル化する手法を、プラント挙動を模擬したシミュレータを用いて試して、NoviceとExpertとの間で視点の動きにどのような違いが生じているのかを分析している。
分析対象は6人いるが、論文の中で述べられているのは2人に絞られている。他の4人はこの二人のいずれかになることが述べられている。
この論文のポイントは、実際にシミュレータ操作におけるExpertの暗黙知を抽出する、というよりは「ISM法という手法を用いて視点移動をモデル化したものが何を教えてくれるのか」という点に主眼をおいたものといえる。
感覚的なもののような本当の意味で言語化が出来ないもの、というよりは、物事するめる際の「考え方」「肝」を上手く形式知化するための方法。
そのための分析手法の提案。
ISM法というのが提案手法の肝なのだけど、一点、よく分からない。
まず、隣接行列Aを作る過程は分かる。
またAに単位行列Iを足すのも分かる。Iは要するに、あるStepにおいて視線移動をしなかったことを示している。
でもその後、(A+I)を何回もブール演算(乗算)して飽和させてRを作るとしている点、この操作が何を意味しているのわからん・・・。
運転スキル抽出のための注視点遷移パターンの分析手法とその模擬プラントへの適用
[著者]
五福 明夫、星本 達也
[掲載]
ヒューマンインタフェース学会論文誌, Vol.14, No.2, pp.49-56, 2012.
[アブストラクト]
Recently, the succession of operation skill not to reduce the quality of plant operation is widely considered in Japanese oil and chemical industries because many skilled operators who have much operationo know-how and many experiences are retiring.Therefore, it is necessary to extract and express the operationg skill of skilled operators and to succeed the extracted skill to younger operators. This study deals with a technique based on the ISM (Interpretive Structural Modeling) method to analyze trasition patterns of eye fixation points on the symbols of an operation panel for the purpose of extracting the skill of understanding of plant condition in relation with operations. The technique expresses a transition pattern as a causal structure. This study uses the DURESS (Dual REServoir System) as an example plant. The eye movements in DURESS operations are measured and analyzed. The analyzed resuls show that the transition pattern of a subject at skilled class has balanced causal relations among the symbols of reservoir water level, reservoir water temperture, and heater output and there are two operation strategies in DURESS operation.
[キーワード]
Opertaion skill, eye fixation points, analysis of transition pattern, ISM method, DURESS
[要約・感想]
スキルの抽出方法として視点の動き方をモデル化する手法を、プラント挙動を模擬したシミュレータを用いて試して、NoviceとExpertとの間で視点の動きにどのような違いが生じているのかを分析している。
分析対象は6人いるが、論文の中で述べられているのは2人に絞られている。他の4人はこの二人のいずれかになることが述べられている。
この論文のポイントは、実際にシミュレータ操作におけるExpertの暗黙知を抽出する、というよりは「ISM法という手法を用いて視点移動をモデル化したものが何を教えてくれるのか」という点に主眼をおいたものといえる。
感覚的なもののような本当の意味で言語化が出来ないもの、というよりは、物事するめる際の「考え方」「肝」を上手く形式知化するための方法。
そのための分析手法の提案。
ISM法というのが提案手法の肝なのだけど、一点、よく分からない。
まず、隣接行列Aを作る過程は分かる。
またAに単位行列Iを足すのも分かる。Iは要するに、あるStepにおいて視線移動をしなかったことを示している。
でもその後、(A+I)を何回もブール演算(乗算)して飽和させてRを作るとしている点、この操作が何を意味しているのわからん・・・。
2012年6月6日水曜日
職場に対する従業員のささやかな抵抗:組織阻害行動とその規定要因の研究
[タイトル]
職場に対する従業員のささやかな抵抗:組織阻害行動とその規定要因の研究
[著者]
田中 堅一郎
[掲載]
経営行動科学, Vol.14, No.2, pp.87-97, 2001.
[アブストラクト]
The present study examined oraganizational retaliatory behavior (ORB), proposed by Skarlicki & Folger (1997, 1999), in Japanese organizations. ORB was defined as the behavioral responses of employees that casuse the loss of performance in the workplase, and result in a loss to effective functions of the organization, though not haming employees. Two handred and twenty Japanese employees completed questionnaires about ORB, organizational justice, and mood in the workplace. The results of factor analysis indicated that ORB scale had two factors (interpersonal deviant behavior, sabotage), though the previous study reported the existence of single factor. Results demonstrated that the interpersonal deviant behavior had the negative relationship to oranizatinal justice (procedural and interactive) and associated positively with the negative mood in workplace; sabotage had the positive relationsihp to negative mood in workplace and associated negatively with the positive mood in workplace. These results suggested that mood in the workplace, as compared with oragnizational justice, had stronger infuluence on ORB.
[キーワード]
組織市民行動、組織阻害行動、公正、気分、組織文化、マネジメント
[要約・感想]
以前読んだ産業組織心理学会の職場無作法の話に似てる気がした。特に、対人的逸脱行為に関して。
以下、抜粋。
「回答者が職場でネガティブな気分でいるときには職場の同僚や上司に無礼な言動をするといった「対人的逸脱行為」や、仕事を意図的に遅らせるといった「怠業」を行いやすいとみなされる。」
「従業員の業務に対して不適切な(非建設的な)ネガティブ・フィードバックを行うことは彼らの気分をひどく害することとなるので避けるべきだし、従業員の成功を褒めることなく失敗をことさら咎める組織風土が見られば改める必要がある。」
「回答者が自分の所属する組織(会社)内でのさまざまな手続きを公正であると考えているほど、あるいは上司による職務上の意思決定や回答者への接し方が公正であるとみなしているほど、「対人的逸脱行為」を行いにくいことを示している。」
「従業員が会社や組織で対人的な問題を引き起こさないためには、会社や組織のシステムや手続きが従業員にとって一貫性があること、会社や組織の行った重要な決定に関して従業員が説明を求めたり情報を要求でき、意見を述べる機会が十分あること、さらには従業員の上司が誠実な対応を心がけ、部下を感じることなく親身になって考えることが必要となってくるであろう」
それと、興味深いなと思ったのが、
分配的公正と組織市民行動や組織阻害行動に関連性がないということ。要するに、給与や待遇というものは具体的な行動として規定された行動以外の行動との関連性は見出せないということ。ようするに、少なくとも日本においては給与や待遇がいいからといって組織市民行動が増えたり、組織阻害行動が減ったりすることはないし、逆に給与や待遇が悪いからといって組織市民行動が減ったり、阻害行動が増えたりすることはない。給与以外のものがこれらを規定しているということ。
また、職場における気分の改善には温度や湿度などの住環境としての物理的環境と組織文化の二つにアプローチする必要があるという点について、私個人としては、それに加えて「情報環境」も加えたい。なんとなく2重の構図だと思う。
つまり、
物理的環境 −−┐
普段の対人行動 −−┴− 人の価値観は前提として、その時々の気分を直接描く
(狭い意味での組織文化)
情報環境 −−┐
組織文化 −−┴− 人の価値観そのものにアプローチ。価値観が変われば、当然その場その場の気分も変わる!
職場に対する従業員のささやかな抵抗:組織阻害行動とその規定要因の研究
[著者]
田中 堅一郎
[掲載]
経営行動科学, Vol.14, No.2, pp.87-97, 2001.
[アブストラクト]
The present study examined oraganizational retaliatory behavior (ORB), proposed by Skarlicki & Folger (1997, 1999), in Japanese organizations. ORB was defined as the behavioral responses of employees that casuse the loss of performance in the workplase, and result in a loss to effective functions of the organization, though not haming employees. Two handred and twenty Japanese employees completed questionnaires about ORB, organizational justice, and mood in the workplace. The results of factor analysis indicated that ORB scale had two factors (interpersonal deviant behavior, sabotage), though the previous study reported the existence of single factor. Results demonstrated that the interpersonal deviant behavior had the negative relationship to oranizatinal justice (procedural and interactive) and associated positively with the negative mood in workplace; sabotage had the positive relationsihp to negative mood in workplace and associated negatively with the positive mood in workplace. These results suggested that mood in the workplace, as compared with oragnizational justice, had stronger infuluence on ORB.
[キーワード]
組織市民行動、組織阻害行動、公正、気分、組織文化、マネジメント
[要約・感想]
以前読んだ産業組織心理学会の職場無作法の話に似てる気がした。特に、対人的逸脱行為に関して。
以下、抜粋。
「回答者が職場でネガティブな気分でいるときには職場の同僚や上司に無礼な言動をするといった「対人的逸脱行為」や、仕事を意図的に遅らせるといった「怠業」を行いやすいとみなされる。」
「従業員の業務に対して不適切な(非建設的な)ネガティブ・フィードバックを行うことは彼らの気分をひどく害することとなるので避けるべきだし、従業員の成功を褒めることなく失敗をことさら咎める組織風土が見られば改める必要がある。」
「回答者が自分の所属する組織(会社)内でのさまざまな手続きを公正であると考えているほど、あるいは上司による職務上の意思決定や回答者への接し方が公正であるとみなしているほど、「対人的逸脱行為」を行いにくいことを示している。」
「従業員が会社や組織で対人的な問題を引き起こさないためには、会社や組織のシステムや手続きが従業員にとって一貫性があること、会社や組織の行った重要な決定に関して従業員が説明を求めたり情報を要求でき、意見を述べる機会が十分あること、さらには従業員の上司が誠実な対応を心がけ、部下を感じることなく親身になって考えることが必要となってくるであろう」
それと、興味深いなと思ったのが、
分配的公正と組織市民行動や組織阻害行動に関連性がないということ。要するに、給与や待遇というものは具体的な行動として規定された行動以外の行動との関連性は見出せないということ。ようするに、少なくとも日本においては給与や待遇がいいからといって組織市民行動が増えたり、組織阻害行動が減ったりすることはないし、逆に給与や待遇が悪いからといって組織市民行動が減ったり、阻害行動が増えたりすることはない。給与以外のものがこれらを規定しているということ。
また、職場における気分の改善には温度や湿度などの住環境としての物理的環境と組織文化の二つにアプローチする必要があるという点について、私個人としては、それに加えて「情報環境」も加えたい。なんとなく2重の構図だと思う。
つまり、
物理的環境 −−┐
普段の対人行動 −−┴− 人の価値観は前提として、その時々の気分を直接描く
(狭い意味での組織文化)
情報環境 −−┐
組織文化 −−┴− 人の価値観そのものにアプローチ。価値観が変われば、当然その場その場の気分も変わる!
2012年5月21日月曜日
「働くこと」の意識についての研究の流れと今後の展望
[タイトル]
「働くこと」の意識についての研究の流れと今後の展望−日本人の職業観を求めて−
[著者]
高橋 美保
[掲載]
東京大学大学院教育学研究科紀要, Vol.45, pp.149-157, 2005.
[アブストラクト]
Due to the change of the labor markets, it is said that Japanese working consciousness has been changing. The puropse of this paper is to pursue the questing asking "What is the characteristic of Japanese working consciousness". Firstly, the various words which have some relation to the word "working" were examined. It was found that the notion of working itself has been changing historically, and the wordk "working" has multifold meanings. Secondly, Japanese working consciousness was pictured based on the theoretical studies and research, and was also investigated from the aspect of its historical and intentional originality. Finally, the prospective of future studies on Japanese working consciousness were proposed.
[キーワード]
「働くこと」の意味。
[要約・感想]
研究の進め方として、まず関連する用語の「日本語」としてのニュアンスの整理から、「働くこと」という言葉の含意するものを整理している点、また、既往の文献をまずざっと概観し、整理している点(その際に、調査研究と理論研究にまず分けて、さらに調査研究を実証調査と世論調査に分けている点)は参考になる。
全体に、「働く」ということの意識の歴史的変遷や日本人の意識の特徴を整理している。そんなに興味深いところはなかった・・・。
ただ、広辞苑において「働く」という言葉の意味に「(4)他人のために奔走する」とあるというのは面白い。
「働くこと」の意識についての研究の流れと今後の展望−日本人の職業観を求めて−
[著者]
高橋 美保
[掲載]
東京大学大学院教育学研究科紀要, Vol.45, pp.149-157, 2005.
[アブストラクト]
Due to the change of the labor markets, it is said that Japanese working consciousness has been changing. The puropse of this paper is to pursue the questing asking "What is the characteristic of Japanese working consciousness". Firstly, the various words which have some relation to the word "working" were examined. It was found that the notion of working itself has been changing historically, and the wordk "working" has multifold meanings. Secondly, Japanese working consciousness was pictured based on the theoretical studies and research, and was also investigated from the aspect of its historical and intentional originality. Finally, the prospective of future studies on Japanese working consciousness were proposed.
[キーワード]
「働くこと」の意味。
[要約・感想]
研究の進め方として、まず関連する用語の「日本語」としてのニュアンスの整理から、「働くこと」という言葉の含意するものを整理している点、また、既往の文献をまずざっと概観し、整理している点(その際に、調査研究と理論研究にまず分けて、さらに調査研究を実証調査と世論調査に分けている点)は参考になる。
全体に、「働く」ということの意識の歴史的変遷や日本人の意識の特徴を整理している。そんなに興味深いところはなかった・・・。
ただ、広辞苑において「働く」という言葉の意味に「(4)他人のために奔走する」とあるというのは面白い。
2012年5月15日火曜日
Prologue: The Scope of Resilience Engineering
[タイトル]
Prologue: The Scope of Resilience Engineering
[著者]
Erik Hollnagel
[掲載]
Prologue: The Scope of Resilience Engineering
[著者]
Erik Hollnagel
[掲載]
Resilience Engineering in Practice: A Guidebook, pp. xxix-xxxix, Ashgate Pub. Co., 2011.4.
[アブストラクト]
[キーワード]
Resilience, four cornerstones of resilience, Learning, Responding, Monitoring, Anticipating
[要約・感想]
レジリエンスについての現時点('12,May, 15)で最新(?)の解説本のプロローグ。
レジリエンスの考え方では、安全が維持されている状態も、事故がおきた状態も切り分けることなく、同じものから生み出されていると考える。そして、両者を対等に扱う。
特に、normal operationというのは、これまであまり注目されてこなかった。その理由は
1) It is nice when things go right, but there is no need to pay much attention to them precisely because they go right.
2) It is also due to the fact that as we get used to something, we tend not to notice it any longer.
だから。
特に2)はポイント。1)だけだと、注意を払えばよいという話で終わるが、2)があるからこそ、成功事例というのは収集が難しいということになる。
結局レジリエンスでは、以下の図がキーポイントであり、レジリエンスをエンジニアリングしていく上では、これらをどう支援するか。
このことが書かれている箇所をフルに引用・・・
if the resilience of a system is defined by the abilities to respond to the actual, to monitor the critical, to anticipate the potential, and to learn from the factual, an obvious question is how this can be brought about? This is really the question of how resilience can be engineered or the question of what Resilience Engineering is in practice. A detailed answer, or rather detailed answers, can be developed by considering each of the four factors in a more operational perspective. This quickly leads to a number of issues that can serve as the starting point for more concrete measures (cf., Epilogue). The focus on the issues arising from each of the four factors provides a way to think about Resilience Engineering in a practical manner. Staring from the level of the system as a whole this soon leads to the development of operational details and specific steps to be taken on a concrete level. This can, however, only be done by referring to a specific domain or field of activity, or even to a specific organisation at a certain time. Much of that may obviously make use of existing methods and techniques, although seen from a resilience perspective and in some cases be supplemented by new methods and techniques. For any given domain or organisation it will also be necessary to determine the relative weight or importance of the four main abilities, that is, how much of each is needed. The right proportion cannot be determined analytically, but must be based on expert knowledge of the system under considerations and with due considerations of the characteristics of the core business. Yet the minimum requirement is that none of the four can be left out if a system wants to call itself resilient.
要するに、これら4つをどのようにエンジニアリングしていくかは、領域や現場、さらにはその時々の組織の状況によって異なってくるということ。
また、方法として、旧来の方法も役に立つこともあるだろう。まずすべきことは、これらをその時々の状況に応じて優先順位づけしていくこと。
if the resilience of a system is defined by the abilities to respond to the actual, to monitor the critical, to anticipate the potential, and to learn from the factual, an obvious question is how this can be brought about? This is really the question of how resilience can be engineered or the question of what Resilience Engineering is in practice. A detailed answer, or rather detailed answers, can be developed by considering each of the four factors in a more operational perspective. This quickly leads to a number of issues that can serve as the starting point for more concrete measures (cf., Epilogue). The focus on the issues arising from each of the four factors provides a way to think about Resilience Engineering in a practical manner. Staring from the level of the system as a whole this soon leads to the development of operational details and specific steps to be taken on a concrete level. This can, however, only be done by referring to a specific domain or field of activity, or even to a specific organisation at a certain time. Much of that may obviously make use of existing methods and techniques, although seen from a resilience perspective and in some cases be supplemented by new methods and techniques. For any given domain or organisation it will also be necessary to determine the relative weight or importance of the four main abilities, that is, how much of each is needed. The right proportion cannot be determined analytically, but must be based on expert knowledge of the system under considerations and with due considerations of the characteristics of the core business. Yet the minimum requirement is that none of the four can be left out if a system wants to call itself resilient.
要するに、これら4つをどのようにエンジニアリングしていくかは、領域や現場、さらにはその時々の組織の状況によって異なってくるということ。
また、方法として、旧来の方法も役に立つこともあるだろう。まずすべきことは、これらをその時々の状況に応じて優先順位づけしていくこと。
ロールプレイ体験がマインドリーディングの活性化に及ぼす効果
[タイトル]
ロールプレイ体験がマインドリーディングの活性化に及ぼす効果
[著者]
古見 文一、子安 増生
[掲載]
心理学研究, Vol.83, No.1, pp.18-26, 2012.
[アブストラクト]
This study invesitgated the development of "mindleading" in young adults. Forty university students were divided into two groups(role-play group and no-role-play group). Then they participated in perspective-taking task in which the use of mindleading is essential. The participants viewd a computer display of eight familiar objects in different compartments of a wall divider with four rows of four compartments. Some of the compartments were open to see through, while others had back panels and thus which, if any, objects was ppresent could only be seen from the participant's side. They were instructed to touch the display corresponding to an objec in a compartment in accord with the instructions of a "manager" who stood behind the divider and thus could not see into all of the compartments. The no-role-play group made more error than role-play group, and took longer to respond. The effects of role play lasted during five successive task blocks. These results suggest that experience with role play activates mindleading in this perspective-taking task.
[キーワード]
Role play, perspective taking, theory of mind, reaction time, mindreading.
[要約・感想]
要するに、ロールプレイとして、「指示を出す側に回って、相手が自分の指示に対して誤った行動を取る」というシチュエーションを経験することによって、自分が指示を受けて動くときに誤った行動を取ることが抑制される、あるいは、よりスムーズに指示情報の理解できるようになる、ということ。それを心理実験で確認したという話。
コミュニケーションに関する知見の一つだな。
ロールプレイを使うことによって相手の視点や相手の置かれている状況を理解するという方法についての実証的研究といえる。
ロールプレイ体験がマインドリーディングの活性化に及ぼす効果
[著者]
古見 文一、子安 増生
[掲載]
心理学研究, Vol.83, No.1, pp.18-26, 2012.
[アブストラクト]
This study invesitgated the development of "mindleading" in young adults. Forty university students were divided into two groups(role-play group and no-role-play group). Then they participated in perspective-taking task in which the use of mindleading is essential. The participants viewd a computer display of eight familiar objects in different compartments of a wall divider with four rows of four compartments. Some of the compartments were open to see through, while others had back panels and thus which, if any, objects was ppresent could only be seen from the participant's side. They were instructed to touch the display corresponding to an objec in a compartment in accord with the instructions of a "manager" who stood behind the divider and thus could not see into all of the compartments. The no-role-play group made more error than role-play group, and took longer to respond. The effects of role play lasted during five successive task blocks. These results suggest that experience with role play activates mindleading in this perspective-taking task.
[キーワード]
Role play, perspective taking, theory of mind, reaction time, mindreading.
[要約・感想]
要するに、ロールプレイとして、「指示を出す側に回って、相手が自分の指示に対して誤った行動を取る」というシチュエーションを経験することによって、自分が指示を受けて動くときに誤った行動を取ることが抑制される、あるいは、よりスムーズに指示情報の理解できるようになる、ということ。それを心理実験で確認したという話。
コミュニケーションに関する知見の一つだな。
ロールプレイを使うことによって相手の視点や相手の置かれている状況を理解するという方法についての実証的研究といえる。
2012年5月9日水曜日
他者のポジティブ感情への共感的感情反応と向社会的行動、攻撃行動との関係
[タイトル]
他者のポジティブ感情への共感的感情反応と向社会的行動、攻撃行動との関係
[著者]
櫻井 茂男, 葉山 大地,鈴木 高志,倉住 友恵,萩原 俊彦,鈴木 みゆき,大内 晶子,及川 千都子
[掲載]
心理学研究, Vol.82, No.2, pp.123-131, 2011
[アブストラクト]
The purposes of this study were to develop and validate the Empathic-Affective Response Scale, and to examin relationship of empathisc-affective response with prosocial behavior and aggressive behavior. Undergraduate students (N=443) were participated in a questionnair study. The result of factor analysis indicated that empathic-affective response involved three factors: (a) sharing and good feeling toward others' positve affect, (b) sharing negative affect and (c) sympathy toward others' negative affect. Correlation with other empathy-related scale and internal consistency suggested that this scale has satisfactory validity and reliablity. Cluster analysis revealed that participants were clusterd into 4 groups: high-empathic group, low-empathic group, insufficient postive affective group, and insufficient negative affective group. Additional analysis showed the frequency of prosocial behavior in high-empathic group was highest in all groups. On the other hand, the frequency of aggressive behavior in both insufficient negative affective group and low-empathic group were higher than other groups. The result indicated that empatic-affective response toward positive affect are also very important to predict procosical behaviors and aggressive behaviors.
[キーワード]
Empathy, empathic-affective response, sharing and good feeling toward others' positive affect, procosical behavior, aggressive behavior.
[要約・感想]
・「良好な対人関係の構築と維持には、相手に共感し、相手のためになるような行動(向社会的行動)をしたり、相手を傷つけるような行動(攻撃行動)を慎んだりすることが重要である」
ということを前提として、
・個人の中でどのような要因がその人の向社会的行動を促進し攻撃行動を抑制していくか
を明らかにしていく研究。
より具体的には、仮説として、
・個人の中の要因として「他者のポジティブな感情に対する共感性」という要因が向社会的行動促進と攻撃行動抑制と関係している
というものを想定してアンケート調査を行った。
分析結果から、以下の点が明らかになった
・他者のポジティブな感情に対する共感的感情反応が向社会的行動や攻撃行動への重要な影響要因である可能性が示された。
以下の2点の仮説がさらに示唆させれた。
・ポジティブn感情への好感・共有が高い人は、自分が向社会的行動を行うことで相手を喜ばすことができればその喜びを共有して自分も喜ぶことができる、という結果予期を形成しやすく、そのため、向社会的行動が選択される程度が高まる。
・相手のポジティブな感情への好感・共有が高いと、相手のことを自分のことのように喜ぶことができ、比較しようとする気持ちはおきにくいため、結果的に相手はねたむ対象ではなくなり、攻撃行動に結びつかなくなる。
感想としては
「相手のポジティブ感情への好感・共有ができるかどうか」(要するに、相手の喜ばしいことを自分のことのように喜べる)が向社会的行動の促進や攻撃行動の抑制に影響を与える、という結論だけど、もともとの目的が「向社会的行動の促進や攻撃行動の抑制」なので、次に考えるべきは、「相手のポジティブ感情への好感・共有ができるかどうか」というものはどのようにすれば操作できるかだろう。実際に、これらを操作できなければ、今回の結果は単なる個人峻別にしか使えない理論になってしまう。
他者のポジティブ感情への共感的感情反応と向社会的行動、攻撃行動との関係
[著者]
櫻井 茂男, 葉山 大地,鈴木 高志,倉住 友恵,萩原 俊彦,鈴木 みゆき,大内 晶子,及川 千都子
[掲載]
心理学研究, Vol.82, No.2, pp.123-131, 2011
[アブストラクト]
The purposes of this study were to develop and validate the Empathic-Affective Response Scale, and to examin relationship of empathisc-affective response with prosocial behavior and aggressive behavior. Undergraduate students (N=443) were participated in a questionnair study. The result of factor analysis indicated that empathic-affective response involved three factors: (a) sharing and good feeling toward others' positve affect, (b) sharing negative affect and (c) sympathy toward others' negative affect. Correlation with other empathy-related scale and internal consistency suggested that this scale has satisfactory validity and reliablity. Cluster analysis revealed that participants were clusterd into 4 groups: high-empathic group, low-empathic group, insufficient postive affective group, and insufficient negative affective group. Additional analysis showed the frequency of prosocial behavior in high-empathic group was highest in all groups. On the other hand, the frequency of aggressive behavior in both insufficient negative affective group and low-empathic group were higher than other groups. The result indicated that empatic-affective response toward positive affect are also very important to predict procosical behaviors and aggressive behaviors.
[キーワード]
Empathy, empathic-affective response, sharing and good feeling toward others' positive affect, procosical behavior, aggressive behavior.
[要約・感想]
・「良好な対人関係の構築と維持には、相手に共感し、相手のためになるような行動(向社会的行動)をしたり、相手を傷つけるような行動(攻撃行動)を慎んだりすることが重要である」
ということを前提として、
・個人の中でどのような要因がその人の向社会的行動を促進し攻撃行動を抑制していくか
を明らかにしていく研究。
より具体的には、仮説として、
・個人の中の要因として「他者のポジティブな感情に対する共感性」という要因が向社会的行動促進と攻撃行動抑制と関係している
というものを想定してアンケート調査を行った。
分析結果から、以下の点が明らかになった
・他者のポジティブな感情に対する共感的感情反応が向社会的行動や攻撃行動への重要な影響要因である可能性が示された。
以下の2点の仮説がさらに示唆させれた。
・ポジティブn感情への好感・共有が高い人は、自分が向社会的行動を行うことで相手を喜ばすことができればその喜びを共有して自分も喜ぶことができる、という結果予期を形成しやすく、そのため、向社会的行動が選択される程度が高まる。
・相手のポジティブな感情への好感・共有が高いと、相手のことを自分のことのように喜ぶことができ、比較しようとする気持ちはおきにくいため、結果的に相手はねたむ対象ではなくなり、攻撃行動に結びつかなくなる。
感想としては
「相手のポジティブ感情への好感・共有ができるかどうか」(要するに、相手の喜ばしいことを自分のことのように喜べる)が向社会的行動の促進や攻撃行動の抑制に影響を与える、という結論だけど、もともとの目的が「向社会的行動の促進や攻撃行動の抑制」なので、次に考えるべきは、「相手のポジティブ感情への好感・共有ができるかどうか」というものはどのようにすれば操作できるかだろう。実際に、これらを操作できなければ、今回の結果は単なる個人峻別にしか使えない理論になってしまう。
2012年5月7日月曜日
Crafting a job: revisioning employees as active crafters of their work
[タイトル]
Crafting a Job: Revisioning Employees As Active Crafters of Their Work
[著者]
Amy Wrzesniewski, Jane E. Dutton
[掲載]
Academy of Management Review, Vol.26, No.2, pp.179-201, 2001.
[アブストラクト]
We propose that employees craft their jobs by changing cognitive, task and/or relational boundaries to shape interactions and relationships with others at work. These altered task and relational configurations change the design and social environment of the job, which, in turn, alters work meanings and work identity. We offer a model of job crafting that specifies (1) the individual motivations that spark this activity, (2) how opportunities to job craft and how individual work orientations determine the forms job crafting takes and (3) its likely individual and organizational effects.
[キーワード]
meanings of works, job crafting, work identity, boundaries of work
[要約・感想]
非常に参考になった!!
ジョブ・クラフティング・・・
要するに、人はオフィシャルに設定された職務定義とは別の次元で、各自なりに職務を「作り上げる」ということ。
ただ、一点、この論文で気になるのは、Moderator としてMotivation Orientationを挙げているが、これはマクレランドの達成動機、親和動機、権力動機、回避動機を言ってるのかなぁと思ったら、内発的動機付けと外発的動機付けだった。ちょっと、そこは違う気がする。これらの概念はあくまで結果変数ととらえた方が良いのではないか?それがDeciの理論。一方、マクレランドの理論は一種のパーソナリティ(長い年月をかけて発達してきたもの)としての根本的な動機傾向なのでマッチするとおもうのだが。
ただ、全体としては本当に参考になる。
Crafting a Job: Revisioning Employees As Active Crafters of Their Work
[著者]
Amy Wrzesniewski, Jane E. Dutton
[掲載]
Academy of Management Review, Vol.26, No.2, pp.179-201, 2001.
[アブストラクト]
We propose that employees craft their jobs by changing cognitive, task and/or relational boundaries to shape interactions and relationships with others at work. These altered task and relational configurations change the design and social environment of the job, which, in turn, alters work meanings and work identity. We offer a model of job crafting that specifies (1) the individual motivations that spark this activity, (2) how opportunities to job craft and how individual work orientations determine the forms job crafting takes and (3) its likely individual and organizational effects.
[キーワード]
meanings of works, job crafting, work identity, boundaries of work
[要約・感想]
非常に参考になった!!
ジョブ・クラフティング・・・
要するに、人はオフィシャルに設定された職務定義とは別の次元で、各自なりに職務を「作り上げる」ということ。
ただ、一点、この論文で気になるのは、Moderator としてMotivation Orientationを挙げているが、これはマクレランドの達成動機、親和動機、権力動機、回避動機を言ってるのかなぁと思ったら、内発的動機付けと外発的動機付けだった。ちょっと、そこは違う気がする。これらの概念はあくまで結果変数ととらえた方が良いのではないか?それがDeciの理論。一方、マクレランドの理論は一種のパーソナリティ(長い年月をかけて発達してきたもの)としての根本的な動機傾向なのでマッチするとおもうのだが。
ただ、全体としては本当に参考になる。
2012年3月22日木曜日
内発的動機づけに及ぼす課業の複雑さと期待過程の交互作用効果について
[タイトル]
内発的動機づけに及ぼす課業の複雑さと期待過程の交互作用効果について
[著者]
田尾 雅夫
[掲載]
心理学研究, Vol.59, No.2, pp.69-75, 1988
[アブストラクト]
A questionnaire administered to 1391 nurses in big hospitals revealed that they were strongly motivated if they expected good results from their efforts and if they had enough information about what they were supposed to do and how. Satisfactory work situations were characterized by smooth feedback, role clarity and so on. Even nurses who responded to external rewards were internally motivated to carry out complex jobs if they received sufficient information eliminated uncertainty about their roles. Autonomy, or delegated power and responsibility, tended to be motivating only for the nurses who placed high valence on intrinsic rewards, that is, who received encouragement from the accomplishment of the job itself. These results suggested that even those who have more extrinsic needs may be motivated by the complexity of the job. Individual differences in the response to the job may be understood as a matter of information-processing such as the extent of adaptation to the job.
[キーワード]
Expectance, valence, job complexity, job characteristics, internal motivation, information-processing, intrinsic reward
[要約・感想]
(はじめに)
ジョブデザインの個人差仮説があるが・・・
「ジョブデザイン(充実化・拡大化)に対するレスポンスに個人差がある
→なので、ジョブデザインに好意的に反応する人とそうでない人を検出し、適切に処遇することが重要」
しかし、個人差仮説は実証分析では確実には支持されていない、としている。
そして、「個人差を、あらかじめ個人の内部に組み込まれた変数として捉えるのではなく、状況適合的な行動の際として捉えるべきである。つまり・・・状況に応じて、課業をどのように捉え、どのように対処しているかという各々の個人によって認知された情報の処理過程として把握すべきである」と主張している。つまり、個々で問題にている「個人差」とは、「課業に対する(メンバの)固有の認知過程にもとづく」ものであるとしている。
このようなことから実験仮説として以下のものをあげた。
1. 課業が複雑であるとき、努力がパフォーマンスを生じうるという期待が大きいほど内的に強く動機づけられる。
2. 同様に課業が複雑であるとき、パフォーマンスから得られる報酬の価値、すなわち誘因価が大きいほど、内的に強く動機づけられる。
3. しかし、報酬に至る要因は大きく2つに分けられる。給与や地位、人間関係のような外発的な要因よりも課業そのもののような内発的な要因から得られる報酬の誘因価が大きいほうが、動機づけ効果は一層著しいであろう。
(方法)
職務特性としての課業の複雑さの指標として、自律性、多様性、相互依存性、役割明確性(要するにJDSモデル)
期待認知については6項目の合計
誘因価については以下のとおり。
・・・
誘因価についての質問項目の中で「仕事への生きがい」が自分にとってどの程度重要であるかを5件法で回答を求めている。
そして、誘因価の項目への因子分析から、以下の二つの尺度を作った。
内発的報酬「仕事への生きがい」「実際的な知識や技術の習得」「新しいことを学ぶチャンス」「勝ちある仕事の達成」「自分の創意を生かした仕事をすること」
外発的報酬「十分な給与やボーナス」「雇用の安定」「昇進すること」「同僚と親しい友人になれること」
(結果)
階層的重回帰分析。要するに交互作用項を含めた回帰分析。
こまかくは略
(結論)
ここが結論
「課業それ自体に対する動機付け(論文中のInternal motivation)には二つのアプローチがあるようである。一方は、内発的な欲求(測度としての内発的報酬に高い誘因価をおく人が持っている欲求)に依拠して、非構造的な課業に対処しようとする場合であり、他方は、むしろ外発的な欲求(測度としての外発的報酬に高い誘因価をおく人が持っている欲求)が強いけれども、課業の遂行が間接的ではあるが手段的な意味を有するとすれば、それに積極的に動機づけられる場合である。前者は情報プロセッシングのあいまいさや不確実性に対して相当程度耐えうる(と考えられる)が、後者は、その体制が概して乏しい。(また)達成量や範囲があきらかで(Role Clarity)、成果のフィードバック(Feedback)も容易であるような、状況が可視的になるほど、課業それ自体に動機付けられる」
ここでの面白いのは、「課業それ自体へのモチベーション」は動機の源泉が外発だろうが内発だろうが状況次第で強まるということ。
外発的動機付けとか内発的動機づけとかいった言葉は、モチベーションの源泉が課業に内発的なもの(内在しているもの)への誘因価が高いか、課業に外発的なもの(外的に条件付けられたもの)への誘因価が高いかということと、モチベーションとが一緒くたになった概念として語られているが、この研究では、「モチベーションが高いか低いか」ということと「その源泉が課業に内在しているものか、外的なものか」ということを分けて語っている。
内発的動機づけに及ぼす課業の複雑さと期待過程の交互作用効果について
[著者]
田尾 雅夫
[掲載]
心理学研究, Vol.59, No.2, pp.69-75, 1988
[アブストラクト]
A questionnaire administered to 1391 nurses in big hospitals revealed that they were strongly motivated if they expected good results from their efforts and if they had enough information about what they were supposed to do and how. Satisfactory work situations were characterized by smooth feedback, role clarity and so on. Even nurses who responded to external rewards were internally motivated to carry out complex jobs if they received sufficient information eliminated uncertainty about their roles. Autonomy, or delegated power and responsibility, tended to be motivating only for the nurses who placed high valence on intrinsic rewards, that is, who received encouragement from the accomplishment of the job itself. These results suggested that even those who have more extrinsic needs may be motivated by the complexity of the job. Individual differences in the response to the job may be understood as a matter of information-processing such as the extent of adaptation to the job.
[キーワード]
Expectance, valence, job complexity, job characteristics, internal motivation, information-processing, intrinsic reward
[要約・感想]
(はじめに)
ジョブデザインの個人差仮説があるが・・・
「ジョブデザイン(充実化・拡大化)に対するレスポンスに個人差がある
→なので、ジョブデザインに好意的に反応する人とそうでない人を検出し、適切に処遇することが重要」
しかし、個人差仮説は実証分析では確実には支持されていない、としている。
そして、「個人差を、あらかじめ個人の内部に組み込まれた変数として捉えるのではなく、状況適合的な行動の際として捉えるべきである。つまり・・・状況に応じて、課業をどのように捉え、どのように対処しているかという各々の個人によって認知された情報の処理過程として把握すべきである」と主張している。つまり、個々で問題にている「個人差」とは、「課業に対する(メンバの)固有の認知過程にもとづく」ものであるとしている。
このようなことから実験仮説として以下のものをあげた。
1. 課業が複雑であるとき、努力がパフォーマンスを生じうるという期待が大きいほど内的に強く動機づけられる。
2. 同様に課業が複雑であるとき、パフォーマンスから得られる報酬の価値、すなわち誘因価が大きいほど、内的に強く動機づけられる。
3. しかし、報酬に至る要因は大きく2つに分けられる。給与や地位、人間関係のような外発的な要因よりも課業そのもののような内発的な要因から得られる報酬の誘因価が大きいほうが、動機づけ効果は一層著しいであろう。
(方法)
職務特性としての課業の複雑さの指標として、自律性、多様性、相互依存性、役割明確性(要するにJDSモデル)
期待認知については6項目の合計
誘因価については以下のとおり。
・・・
誘因価についての質問項目の中で「仕事への生きがい」が自分にとってどの程度重要であるかを5件法で回答を求めている。
そして、誘因価の項目への因子分析から、以下の二つの尺度を作った。
内発的報酬「仕事への生きがい」「実際的な知識や技術の習得」「新しいことを学ぶチャンス」「勝ちある仕事の達成」「自分の創意を生かした仕事をすること」
外発的報酬「十分な給与やボーナス」「雇用の安定」「昇進すること」「同僚と親しい友人になれること」
(結果)
階層的重回帰分析。要するに交互作用項を含めた回帰分析。
こまかくは略
(結論)
ここが結論
「課業それ自体に対する動機付け(論文中のInternal motivation)には二つのアプローチがあるようである。一方は、内発的な欲求(測度としての内発的報酬に高い誘因価をおく人が持っている欲求)に依拠して、非構造的な課業に対処しようとする場合であり、他方は、むしろ外発的な欲求(測度としての外発的報酬に高い誘因価をおく人が持っている欲求)が強いけれども、課業の遂行が間接的ではあるが手段的な意味を有するとすれば、それに積極的に動機づけられる場合である。前者は情報プロセッシングのあいまいさや不確実性に対して相当程度耐えうる(と考えられる)が、後者は、その体制が概して乏しい。(また)達成量や範囲があきらかで(Role Clarity)、成果のフィードバック(Feedback)も容易であるような、状況が可視的になるほど、課業それ自体に動機付けられる」
ここでの面白いのは、「課業それ自体へのモチベーション」は動機の源泉が外発だろうが内発だろうが状況次第で強まるということ。
外発的動機付けとか内発的動機づけとかいった言葉は、モチベーションの源泉が課業に内発的なもの(内在しているもの)への誘因価が高いか、課業に外発的なもの(外的に条件付けられたもの)への誘因価が高いかということと、モチベーションとが一緒くたになった概念として語られているが、この研究では、「モチベーションが高いか低いか」ということと「その源泉が課業に内在しているものか、外的なものか」ということを分けて語っている。
2012年3月21日水曜日
シンポジウム議事録「質的研究について考える」
[タイトル]
シンポジウム議事録「質的研究について考える」
佐藤 郁哉「エスノグラフィーについて」
金井 壽宏「アクションリサーチについて−組織エスノグラフィーと対比しつつ」
松尾 睦 「グラウンデッド・セオリー・アプローチについて」
[著者]
[掲載]
経営行動科学 Vol.24, No.3, pp.212-252, 2012
[アブストラクト]
[キーワード]
[要約・感想]
質的研究についてのシンポジウムの議事録(というか、発言録)
随所にぴんとくる内容がある。
P.214 定量と定性を完全に区別するというのは、そんなに意味がない。
P.216 「数値に血を通わせ、物語に規律を与える」という点が重要
P.218 アンケートとかっていうのは、結局リモート・センシングでしかない
P.218 第一、僕のことも「先生」と呼んでくれる人はもちろんいませんし、それから話の中に笑いが入ってくるんですね。その時のテープは、もちr本記録とってから全部破棄しましたけど。そういうことがあったりすると、やっぱりぜんぜん僕が本で読んだり、アンケートをとったりしているものではわからないことがいいパイあったというのが実感ですね。
P.220 (エスノグラフィーのリスクについて)「俺は見てきたんだ」という現場主義、いい意味での現場主義じゃなく、現場至上主義、「俺が見てきたものが本当だ」というところに陥ってしまう危険性がありはしないのか。・・・「事例について書く」のか「事例を通して何かについて書く」のかという点について分けて考えておく必要があると思います。この2つの間には、当然葛藤があるべきなんですけども、どうしても事例についてだけ書いてしまう、ということがあるという危険性はあると思います。・・・本当は、「で、なんなの?」つまり「So, what?」という問いに答えられるところを目指さなければいけない
P.221 エスノグラフィーは、決して従来の量的方法では解けない謎を解くことができる魔法の杖などではない
P.224 せっかく調べさせていただくのだったら、その結果、その職場、組織体、あるいは産業がよりよくなる方向にプラスになることもができるのが大事だと思っている
P.230 何事がおこったのか調べてくれといわれても、インタビューのしようがないのですよね。そこで、"Tell me what has happened to you" という問いを繰り返し、丁寧にストーリーに耳を傾けるしかありません。・・・「これこれありました」「次、なにがあったんですか?」、そいういう出来事を聞きながら、その出来事が持つ内面的な意味合いを解読していくわけです。
P.231 (アメリカのエスノグラフィーの大家が)お二人とも、先に、実験やサーベイ(質問紙法)、統計学をマスターしてから、質的研究の世界に入っていることに注意すべきでしょう。
P.232 フィールドで自分が行うことは、どんなことだって介入になる・・・ジョンが、ポリスアカデミーにいるだけで、大学の研究者というのを伏せていても介入だし、実は私はエスノグラファーだとなるのだけで、それも介入。・・・(要するに、現場でありのまま見るといっても、結局はすべて介入していることになる)
P.233 もしマリノフスキーが、トロブリアンド諸島を変化するために、介入研究でやってきたと公言して、参加観察研究を始めたらやっぱりおかしいですよね。まず、上から目線になるでしょう。介入という言葉にはネガティブな響きがあるのは、このいいではいいと思うのです。だから、エスノグラファーの原点は変革のための介入よりも、どういう文化なのかを解読・理解・記述することが第一義でしょう。しかし、・・・深く現場に入って調べてもらったら「どんなことがわかりましたか」と聞きたいのが、内部者の人情というものではないでしょうか。
P.234 エスノグラファーとして学びたいという気持ちと、より友達を警察官のように変容させてしまう警察組織を変えたい気持ちがどこかであったとしても不思議ではありません。
「組織開発」という概念が自分の中ですごく印象的。
いかに「ポジティブな介入」をするか。
結果を返すだけでも介入であるのは確か。相手方が「この人たちはこういう方法をわれわれに適用している」という認識がなくても、自分たちは何らかの方法を適用しているんだという認識が必要。
ある意味、それが研究として行っている処方箋なのかもしれない。
シンポジウム議事録「質的研究について考える」
佐藤 郁哉「エスノグラフィーについて」
金井 壽宏「アクションリサーチについて−組織エスノグラフィーと対比しつつ」
松尾 睦 「グラウンデッド・セオリー・アプローチについて」
[著者]
[掲載]
経営行動科学 Vol.24, No.3, pp.212-252, 2012
[アブストラクト]
[キーワード]
[要約・感想]
質的研究についてのシンポジウムの議事録(というか、発言録)
随所にぴんとくる内容がある。
P.214 定量と定性を完全に区別するというのは、そんなに意味がない。
P.216 「数値に血を通わせ、物語に規律を与える」という点が重要
P.218 アンケートとかっていうのは、結局リモート・センシングでしかない
P.218 第一、僕のことも「先生」と呼んでくれる人はもちろんいませんし、それから話の中に笑いが入ってくるんですね。その時のテープは、もちr本記録とってから全部破棄しましたけど。そういうことがあったりすると、やっぱりぜんぜん僕が本で読んだり、アンケートをとったりしているものではわからないことがいいパイあったというのが実感ですね。
P.220 (エスノグラフィーのリスクについて)「俺は見てきたんだ」という現場主義、いい意味での現場主義じゃなく、現場至上主義、「俺が見てきたものが本当だ」というところに陥ってしまう危険性がありはしないのか。・・・「事例について書く」のか「事例を通して何かについて書く」のかという点について分けて考えておく必要があると思います。この2つの間には、当然葛藤があるべきなんですけども、どうしても事例についてだけ書いてしまう、ということがあるという危険性はあると思います。・・・本当は、「で、なんなの?」つまり「So, what?」という問いに答えられるところを目指さなければいけない
P.221 エスノグラフィーは、決して従来の量的方法では解けない謎を解くことができる魔法の杖などではない
P.224 せっかく調べさせていただくのだったら、その結果、その職場、組織体、あるいは産業がよりよくなる方向にプラスになることもができるのが大事だと思っている
P.230 何事がおこったのか調べてくれといわれても、インタビューのしようがないのですよね。そこで、"Tell me what has happened to you" という問いを繰り返し、丁寧にストーリーに耳を傾けるしかありません。・・・「これこれありました」「次、なにがあったんですか?」、そいういう出来事を聞きながら、その出来事が持つ内面的な意味合いを解読していくわけです。
P.231 (アメリカのエスノグラフィーの大家が)お二人とも、先に、実験やサーベイ(質問紙法)、統計学をマスターしてから、質的研究の世界に入っていることに注意すべきでしょう。
P.232 フィールドで自分が行うことは、どんなことだって介入になる・・・ジョンが、ポリスアカデミーにいるだけで、大学の研究者というのを伏せていても介入だし、実は私はエスノグラファーだとなるのだけで、それも介入。・・・(要するに、現場でありのまま見るといっても、結局はすべて介入していることになる)
P.233 もしマリノフスキーが、トロブリアンド諸島を変化するために、介入研究でやってきたと公言して、参加観察研究を始めたらやっぱりおかしいですよね。まず、上から目線になるでしょう。介入という言葉にはネガティブな響きがあるのは、このいいではいいと思うのです。だから、エスノグラファーの原点は変革のための介入よりも、どういう文化なのかを解読・理解・記述することが第一義でしょう。しかし、・・・深く現場に入って調べてもらったら「どんなことがわかりましたか」と聞きたいのが、内部者の人情というものではないでしょうか。
P.234 エスノグラファーとして学びたいという気持ちと、より友達を警察官のように変容させてしまう警察組織を変えたい気持ちがどこかであったとしても不思議ではありません。
「組織開発」という概念が自分の中ですごく印象的。
いかに「ポジティブな介入」をするか。
結果を返すだけでも介入であるのは確か。相手方が「この人たちはこういう方法をわれわれに適用している」という認識がなくても、自分たちは何らかの方法を適用しているんだという認識が必要。
ある意味、それが研究として行っている処方箋なのかもしれない。
関係効力性が二つの愛着機能に及ぼす影響−恋愛関係と友人関係の検討−
[タイトル]
関係効力性が二つの愛着機能に及ぼす影響−恋愛関係と友人関係の検討−
[著者]
浅野 良輔, 吉田 俊和
[掲載]
心理学研究, Vol.82, No.2, pp.175-182
[アブストラクト]
This study investigated how relational efficacy affects functions of safe haven and secure base in romantic relationships and same-sex friendships. Relationship efficacy, which is a shared or intersubjective efficacy of relationship partners, refers to a pair's belief that they can mutually coordinate and integrate their resources to prevent and resolve any problems. Participants were 97 dating heterosexual couples and 119 same-sex friendships. Multilevel structural equation modeling suggested that relational efficacy promotes the safe haven function and the secure base function in romantic relationships and same-sex friendships, controlled for sex, relationship longevity, irreplaceability, attachment anxiety, and attachment avoidance. Additionally, the effects of relational efficacy on the safe haven function and the secure base function in romantic relationships are stronger than in same-sex friendships. These results are discussed in terms of the association between intersubjective processes in close relationships and individuals' hedonic/eudaimonic well-being.
[キーワード]
Relational efficacy, safe haven function, secure base function, close relationships, well-being
[要約・感想]
内容そのものよりも、愛着の二つの機能があるという点に目がいった。
「安全な避難所機能」・・・ストレスフルな状況への対処を促す機能。疲れたり傷ついたりしたパートナーを癒すために迎え入れる機能。
「安全基地機能」・・・未知なる挑戦や学習、発見といった周囲の環境への探索行動を促す機能。新たな活動に取り組もうとしているパートナーを見守り、送り出す機能。
これら二つの機能はレジリエンスの話につながるのではないか?
これらが「愛着関係」というものから来ているということで、愛着を促すにはどうすればよいか。
今回の論文自体は恋愛関係や友人関係なので、内容には興味が行かないけど、これを上司部下関係にもっていくと面白いかも。
まあ、愛着というか信頼関係というか。
さらに、なんとなく。
部下から上司への信頼って、「信頼してくれている」という期待なんだろうな。それの感情的反映として愛着行動などがありえるのかな?
愛着行動といっちゃうと、ちょっとアレなんだけど、信頼感を受けていることをあらわす行動ということ。
関係効力性が二つの愛着機能に及ぼす影響−恋愛関係と友人関係の検討−
[著者]
浅野 良輔, 吉田 俊和
[掲載]
心理学研究, Vol.82, No.2, pp.175-182
[アブストラクト]
This study investigated how relational efficacy affects functions of safe haven and secure base in romantic relationships and same-sex friendships. Relationship efficacy, which is a shared or intersubjective efficacy of relationship partners, refers to a pair's belief that they can mutually coordinate and integrate their resources to prevent and resolve any problems. Participants were 97 dating heterosexual couples and 119 same-sex friendships. Multilevel structural equation modeling suggested that relational efficacy promotes the safe haven function and the secure base function in romantic relationships and same-sex friendships, controlled for sex, relationship longevity, irreplaceability, attachment anxiety, and attachment avoidance. Additionally, the effects of relational efficacy on the safe haven function and the secure base function in romantic relationships are stronger than in same-sex friendships. These results are discussed in terms of the association between intersubjective processes in close relationships and individuals' hedonic/eudaimonic well-being.
[キーワード]
Relational efficacy, safe haven function, secure base function, close relationships, well-being
[要約・感想]
内容そのものよりも、愛着の二つの機能があるという点に目がいった。
「安全な避難所機能」・・・ストレスフルな状況への対処を促す機能。疲れたり傷ついたりしたパートナーを癒すために迎え入れる機能。
「安全基地機能」・・・未知なる挑戦や学習、発見といった周囲の環境への探索行動を促す機能。新たな活動に取り組もうとしているパートナーを見守り、送り出す機能。
これら二つの機能はレジリエンスの話につながるのではないか?
これらが「愛着関係」というものから来ているということで、愛着を促すにはどうすればよいか。
今回の論文自体は恋愛関係や友人関係なので、内容には興味が行かないけど、これを上司部下関係にもっていくと面白いかも。
まあ、愛着というか信頼関係というか。
さらに、なんとなく。
部下から上司への信頼って、「信頼してくれている」という期待なんだろうな。それの感情的反映として愛着行動などがありえるのかな?
愛着行動といっちゃうと、ちょっとアレなんだけど、信頼感を受けていることをあらわす行動ということ。
2011年11月8日火曜日
看護師の働きがいの構成要素と影響要因に関する研究
[タイトル]
看護師の働きがいの構成要素と影響要因に関する研究
[著者]
船越 明子, 河野 由理
[掲載]
こころの健康, Vol.21, No.2, pp.35-43, 2006.
[アブストラクト]
看護師の働きがいの構成要素と影響要因を明らかにすることを目的として、急性期病院に勤務する看護職を対象に仕事に対する働きがいについて無記名の自由記述による調査を実施し、1209名から回答を得た。質的分析を用いて自由記述で得た回答を元に、働きがいについて関連するものをまとめてサブカテゴリー・カテゴリーを抽出した。次に、働きがいの構成要素と影響要因という視点でカテゴリーを構造化した。その結果、カテゴリーは、働きがいを構成する心理的実感と働きがいに影響を及ぼす業務上の経験および職場環境に分類された。働きがいを構成する心理的実感として≪患者・家族への親近感≫≪患者・家族に対する自己存在感≫≪達成感≫≪コントロール感≫≪自己成長感≫≪自己効力感≫が分類された。働きがいに影響を及ぼす業務上の経験としては、≪治療の進行に伴う患者の状態の改善≫≪患者・家族からのポジティブフィードバック≫≪困難な状況の改善≫≪看護に対する他者の良好な評価≫≪看護業務の遂行≫≪高い看護技術の発揮≫≪患者・家族と触れ合うケア≫が、職場環境として≪良好な人的環境≫≪良好な労働条件≫≪職場環境の整備≫が分類された。さらに、サブカテゴリー毎に回答した対象者の数を集計し、対象者の属性別の比較を行った。その結果、職位別と所属別において、働きがいの特徴に違いが見られた。看護師の働きがいを向上させるためには、それぞれの職位、所属の特徴にあった取り組みが必要であることが示唆された。
[キーワード]
働きがい 急性期病院, 看護師, メンタルヘルス
[要約・感想]
ジャンルは違うが結構ヒット!!
論文の論点・・・
「看護師の働きがいとはどういうことを実感することなのか、働きがいを感じる状況はどのようなときなのか、といった働きがいの構成要素とその影響要因についてあきらかにすること」
⇒ まさに自分の研究テーマと同じことをテーマにしている
研究にあたって、働きがいを以下のように定義している。
「自分の看護業務に対する肯定的な意味づけ」
⇒ これまた同じような定義・・・
研究の方法・・・
自由記述によるアンケート。KJ法による分類。
結果・・・
働きがいを構成する具体的な心理的実感として、
「患者・家族への親近感」「患者・家族に対する自己存在感」「達成感」
「コントロール感」「自己成長感」「自己効力感」
これらは、「働きがい」を具体的にしめしたもの。すなわち、「これらを感じれる時」=「その人が働きがいを感じれている時」
⇒なお、実際には、これらすべてではなく、人によってどの要因が重要かは違うことに注意!!
つまりマスとしての話であって、個人レベルでは、これらに対しては当然順位付けが人によって違う
働きがいを感じるために必要な条件としては、
経験面では
「治療の進行に伴う患者の状態の改善」「患者・家族からのポジティブフィードバック」
「困難な状況の改善」「看護に対する他者の良好な評価」「看護業務の遂行」
「高い看護技術の発揮」「患者・家族と触れ合うケア」
職場環境面では、
「良好な人的環境」「良好な労働条件」「職場環境の整備」
⇒ここでは、条件として「経験」「環境」を、結果として「Affection」を持ってきている点が秀逸・・・。
この分け方だと確かに因果だ。勉強になるなぁ・・・。
以下は考察からの引用・・・・・・・
「自分の仕事に働きがいをもっている場合、看護師は精神的に安定した状態で看護業務を実施でき、安全で質の高いケアを患者に提供することが可能となるのであろう」
⇒ 既往論文と本研究から、働きがいとメンタルヘルスの関連について言及し、メンタルヘルスが良好である(少なくとも悪くない)ことが質の高いパフォーマンスには必要であるという言及。あくまで実証結果ではなく考察。
「急性期病院に勤務する看護師は、治療によって患者の病状が良くなり、患者とよいコミュニケーションがとれ、患者・家族から笑顔や感謝の言葉を得るという業務上の経験を通して働きがいを実感する」
⇒端的に結果から考えられるものをまとめている。
「職位、所属の特徴にあった取り組みが必要」
⇒職位や所属によって、働きがいにつながる経験の内容が異なっているという研究の結果からの言及。具体的には・・・
「スタッフとして働く看護師には、多忙な看護業務に追われる中で、如何に患者・家族と向き合うかという点におけるサポートが必要」
「管理職には看護管理面でのサポートが働きがいを向上する取り組みとして有効である」
「看護師とビジネスマンを比較した研究では、人間関係に関する項目に回答したビジネスマンが約5割であったのに比し、看護職員では約9割を占めたと報告している・・・看護師における人間関係は、患者・家族との関係性に加えて、看護師内の上下関係、医師との関係、他のコメディカルとの関係などきわめて複雑かつ特殊である・・・看護師の働きがいを考えるとき、患者・家族および医療従事者内の意思疎通や相互理解といった人間関係の質は、もっとも考慮すべき重要な視点であろう」
⇒ 人間関係という点で、誰に対する人間関係なのか、その人間関係において良好なものとはなになのか・・・これはまさにこれからの課題。
看護師の働きがいの構成要素と影響要因に関する研究
[著者]
船越 明子, 河野 由理
[掲載]
こころの健康, Vol.21, No.2, pp.35-43, 2006.
[アブストラクト]
看護師の働きがいの構成要素と影響要因を明らかにすることを目的として、急性期病院に勤務する看護職を対象に仕事に対する働きがいについて無記名の自由記述による調査を実施し、1209名から回答を得た。質的分析を用いて自由記述で得た回答を元に、働きがいについて関連するものをまとめてサブカテゴリー・カテゴリーを抽出した。次に、働きがいの構成要素と影響要因という視点でカテゴリーを構造化した。その結果、カテゴリーは、働きがいを構成する心理的実感と働きがいに影響を及ぼす業務上の経験および職場環境に分類された。働きがいを構成する心理的実感として≪患者・家族への親近感≫≪患者・家族に対する自己存在感≫≪達成感≫≪コントロール感≫≪自己成長感≫≪自己効力感≫が分類された。働きがいに影響を及ぼす業務上の経験としては、≪治療の進行に伴う患者の状態の改善≫≪患者・家族からのポジティブフィードバック≫≪困難な状況の改善≫≪看護に対する他者の良好な評価≫≪看護業務の遂行≫≪高い看護技術の発揮≫≪患者・家族と触れ合うケア≫が、職場環境として≪良好な人的環境≫≪良好な労働条件≫≪職場環境の整備≫が分類された。さらに、サブカテゴリー毎に回答した対象者の数を集計し、対象者の属性別の比較を行った。その結果、職位別と所属別において、働きがいの特徴に違いが見られた。看護師の働きがいを向上させるためには、それぞれの職位、所属の特徴にあった取り組みが必要であることが示唆された。
[キーワード]
働きがい 急性期病院, 看護師, メンタルヘルス
[要約・感想]
ジャンルは違うが結構ヒット!!
論文の論点・・・
「看護師の働きがいとはどういうことを実感することなのか、働きがいを感じる状況はどのようなときなのか、といった働きがいの構成要素とその影響要因についてあきらかにすること」
⇒ まさに自分の研究テーマと同じことをテーマにしている
研究にあたって、働きがいを以下のように定義している。
「自分の看護業務に対する肯定的な意味づけ」
⇒ これまた同じような定義・・・
研究の方法・・・
自由記述によるアンケート。KJ法による分類。
結果・・・
働きがいを構成する具体的な心理的実感として、
「患者・家族への親近感」「患者・家族に対する自己存在感」「達成感」
「コントロール感」「自己成長感」「自己効力感」
これらは、「働きがい」を具体的にしめしたもの。すなわち、「これらを感じれる時」=「その人が働きがいを感じれている時」
⇒なお、実際には、これらすべてではなく、人によってどの要因が重要かは違うことに注意!!
つまりマスとしての話であって、個人レベルでは、これらに対しては当然順位付けが人によって違う
働きがいを感じるために必要な条件としては、
経験面では
「治療の進行に伴う患者の状態の改善」「患者・家族からのポジティブフィードバック」
「困難な状況の改善」「看護に対する他者の良好な評価」「看護業務の遂行」
「高い看護技術の発揮」「患者・家族と触れ合うケア」
職場環境面では、
「良好な人的環境」「良好な労働条件」「職場環境の整備」
⇒ここでは、条件として「経験」「環境」を、結果として「Affection」を持ってきている点が秀逸・・・。
この分け方だと確かに因果だ。勉強になるなぁ・・・。
以下は考察からの引用・・・・・・・
「自分の仕事に働きがいをもっている場合、看護師は精神的に安定した状態で看護業務を実施でき、安全で質の高いケアを患者に提供することが可能となるのであろう」
⇒ 既往論文と本研究から、働きがいとメンタルヘルスの関連について言及し、メンタルヘルスが良好である(少なくとも悪くない)ことが質の高いパフォーマンスには必要であるという言及。あくまで実証結果ではなく考察。
「急性期病院に勤務する看護師は、治療によって患者の病状が良くなり、患者とよいコミュニケーションがとれ、患者・家族から笑顔や感謝の言葉を得るという業務上の経験を通して働きがいを実感する」
⇒端的に結果から考えられるものをまとめている。
「職位、所属の特徴にあった取り組みが必要」
⇒職位や所属によって、働きがいにつながる経験の内容が異なっているという研究の結果からの言及。具体的には・・・
「スタッフとして働く看護師には、多忙な看護業務に追われる中で、如何に患者・家族と向き合うかという点におけるサポートが必要」
「管理職には看護管理面でのサポートが働きがいを向上する取り組みとして有効である」
「看護師とビジネスマンを比較した研究では、人間関係に関する項目に回答したビジネスマンが約5割であったのに比し、看護職員では約9割を占めたと報告している・・・看護師における人間関係は、患者・家族との関係性に加えて、看護師内の上下関係、医師との関係、他のコメディカルとの関係などきわめて複雑かつ特殊である・・・看護師の働きがいを考えるとき、患者・家族および医療従事者内の意思疎通や相互理解といった人間関係の質は、もっとも考慮すべき重要な視点であろう」
⇒ 人間関係という点で、誰に対する人間関係なのか、その人間関係において良好なものとはなになのか・・・これはまさにこれからの課題。
2011年11月3日木曜日
行動随伴性から見た社会人の働きがい
2回目に読んだら、結構いいことを書いている。
すなわち、「働きがい」を感じる人では、「直接仕事に関係する作業をすること」「ほめ言葉」「人が喜ぶ姿」が影響を与えているということが示されている。
この「直接仕事に関係する作業をすること」という点がポイント。つまり、その人が「これは自分の仕事」と思っている仕事については、その仕事に関わる作業に対してはモチベーションが高く、その作業をすることそのものへの満足度が高い、ということ。
一方、「家庭と仕事の両立にやりがいを感じる」という点については、「働きがい」という点ではなく、「生きがい」という点、生きることへの満足感、自分の人生への満足感というまた別の(一段上の?)満足感で捉えているということだろう。
すなわち、「働きがい」を感じる人では、「直接仕事に関係する作業をすること」「ほめ言葉」「人が喜ぶ姿」が影響を与えているということが示されている。
この「直接仕事に関係する作業をすること」という点がポイント。つまり、その人が「これは自分の仕事」と思っている仕事については、その仕事に関わる作業に対してはモチベーションが高く、その作業をすることそのものへの満足度が高い、ということ。
一方、「家庭と仕事の両立にやりがいを感じる」という点については、「働きがい」という点ではなく、「生きがい」という点、生きることへの満足感、自分の人生への満足感というまた別の(一段上の?)満足感で捉えているということだろう。
行政機関で働く保健婦の主体性およびコミュニティ影響力への関連要因 : 経験年数による分析
[タイトル]
行政機関で働く保健婦の主体性およびコミュニティ影響力への関連要因 : 経験年数による分析
[著者]
門間 晶子
[掲載]
名古屋市立大学看護学部紀要 1, 27-37, 2001-03
[アブストラクト]
本研究の目的は,保健婦のエンパワメントの下位概念としての主体性およびコミュニティ影響力について,経験年数によって分析することである。保健婦を対象として質問紙調査を実施し,191名(40.6%)の回答から以下の結果を得た。
1)主体性は13項目のうち1項目を除き,コミュニティ影響力は7項目すべてにおいて,経験年数の増加に伴って得点が有意に増加していた。
2)主体性を促進する要因は,経験10年未満群では自己充実的達成動機が高いこと,他職者へよく相談すること,同道(複数)訪問の機会が少ないことであり,経験10年以上群では働きがい度が高いこと,他職者へよく相談すること,職位があることであった。
3)コミュニティ影響力を促進する要因は,経験10年未満群では事例検討の機会が多いこと,自己充実的達成動機が高いことであり,経験10年以上群では他職者へよく相談すること,働きがい度が高いこと,未婚であることであった。
保健婦の主体性やコミュニティ影響力を高めるためには,事例検討や関連職種への相談が行いやすく,働きがい度が高められるような職場環境の整備が必要である。
[キーワード]
地域看護活動、保健婦のエンパワメント、主体性、コミュニティへの影響力、経験年数
[要約・感想]
行政機関で働く保健婦を対象にした研究。
「主体性(自身や組織の成長・発展のために主体的に取り組む姿勢)をもち、住民、コミュニティ、政策に働きかけていくコミュニティ影響力をもっている」ということを保健婦のコンピテンシー(論文ではエンパワメント)とし、このコンピテンシーについて経験年数ごとにどのようなものが影響を与えるのか、をアンケート調査を通じて分析した。結果は上記の通り。
分析は非常に厳密にやってて、その内容についてもよく整理されて書かれているので、それは参考になる。
まあ、ふ〜ん。。。という感じ。
なお、「働きがい」という点では、「働きがい度」を主体性ととコミュニティ影響力の説明変数として用いている。「働きがい度」を測るアンケートとして「家庭の雰囲気」「仕事の満足度」「職場の雰囲気」「職場の人間関係」「余暇時間の利用」「将来に対する希望」の6項目を挙げている。このほか、「自己充実的達成動機(他者・社会の評価にとらわれず、自分なりの達成基準への到達を目指す傾向の強さ)」「職業満足度」「生活満足度(毎日の生活に満足していますか)」を主体性とコミュニティ影響力の説明変数としてあげている
行政機関で働く保健婦の主体性およびコミュニティ影響力への関連要因 : 経験年数による分析
[著者]
門間 晶子
[掲載]
名古屋市立大学看護学部紀要 1, 27-37, 2001-03
[アブストラクト]
本研究の目的は,保健婦のエンパワメントの下位概念としての主体性およびコミュニティ影響力について,経験年数によって分析することである。保健婦を対象として質問紙調査を実施し,191名(40.6%)の回答から以下の結果を得た。
1)主体性は13項目のうち1項目を除き,コミュニティ影響力は7項目すべてにおいて,経験年数の増加に伴って得点が有意に増加していた。
2)主体性を促進する要因は,経験10年未満群では自己充実的達成動機が高いこと,他職者へよく相談すること,同道(複数)訪問の機会が少ないことであり,経験10年以上群では働きがい度が高いこと,他職者へよく相談すること,職位があることであった。
3)コミュニティ影響力を促進する要因は,経験10年未満群では事例検討の機会が多いこと,自己充実的達成動機が高いことであり,経験10年以上群では他職者へよく相談すること,働きがい度が高いこと,未婚であることであった。
保健婦の主体性やコミュニティ影響力を高めるためには,事例検討や関連職種への相談が行いやすく,働きがい度が高められるような職場環境の整備が必要である。
[キーワード]
地域看護活動、保健婦のエンパワメント、主体性、コミュニティへの影響力、経験年数
[要約・感想]
行政機関で働く保健婦を対象にした研究。
「主体性(自身や組織の成長・発展のために主体的に取り組む姿勢)をもち、住民、コミュニティ、政策に働きかけていくコミュニティ影響力をもっている」ということを保健婦のコンピテンシー(論文ではエンパワメント)とし、このコンピテンシーについて経験年数ごとにどのようなものが影響を与えるのか、をアンケート調査を通じて分析した。結果は上記の通り。
分析は非常に厳密にやってて、その内容についてもよく整理されて書かれているので、それは参考になる。
まあ、ふ〜ん。。。という感じ。
なお、「働きがい」という点では、「働きがい度」を主体性ととコミュニティ影響力の説明変数として用いている。「働きがい度」を測るアンケートとして「家庭の雰囲気」「仕事の満足度」「職場の雰囲気」「職場の人間関係」「余暇時間の利用」「将来に対する希望」の6項目を挙げている。このほか、「自己充実的達成動機(他者・社会の評価にとらわれず、自分なりの達成基準への到達を目指す傾向の強さ)」「職業満足度」「生活満足度(毎日の生活に満足していますか)」を主体性とコミュニティ影響力の説明変数としてあげている
日本人の「生きがい」と「働きがい」に関する史的考察
[タイトル]
日本人の「生きがい」と「働きがい」に関する史的考察
[著者]
乾 修然
[掲載]
産業衛生学雑誌, Vol.46, No.2, p.65, 2004-03-20
[アブストラクト]
わが国の労働衛生思想の根拠は4期に分けて考えることができる。(1)戦前=恩恵的慈恵的思想 (2)戦後=労働者保護思想、(3)高度経済成長期=能力開発思想、(4)現代・近未来=人間的労働(生きがい・働きがいに?がる)思想。国家存亡の危機をはじめ、その時々に編み出されてきた日本人の知恵と思想を基礎として、時代毎に「生きがい」「働きがい」観の形成に強く影響した。(1)儒教・道教等=日本国家誕生、(2)仏教・キリスト教=末法思想到来、(3)国学=徳川幕府解説、(4)尊皇・攘夷=元禄太平、(5)文明開化=幕末・開国、(6)富国強兵・殖産興業、(7)民主主義=敗戦。既に21世紀に入ったこれかの日本における労働衛生の重要な課題は「生きがい・働きがいのある職場づくり」となることは間違いないと思われる。「生きがい・働きがい」観は多様であるが、聖徳太子による建国以来、時に応じて選択されてきた思想を基盤に、新時代にふさわしい「生きがい・働きがい」論が求められている。
[キーワード]
Nothing
[要約・感想]
研究会発表の議事録。アブストラクトがそのまま記載の全文。
まあ、なんというか・・・。
日本人の「生きがい」と「働きがい」に関する史的考察
[著者]
乾 修然
[掲載]
産業衛生学雑誌, Vol.46, No.2, p.65, 2004-03-20
[アブストラクト]
わが国の労働衛生思想の根拠は4期に分けて考えることができる。(1)戦前=恩恵的慈恵的思想 (2)戦後=労働者保護思想、(3)高度経済成長期=能力開発思想、(4)現代・近未来=人間的労働(生きがい・働きがいに?がる)思想。国家存亡の危機をはじめ、その時々に編み出されてきた日本人の知恵と思想を基礎として、時代毎に「生きがい」「働きがい」観の形成に強く影響した。(1)儒教・道教等=日本国家誕生、(2)仏教・キリスト教=末法思想到来、(3)国学=徳川幕府解説、(4)尊皇・攘夷=元禄太平、(5)文明開化=幕末・開国、(6)富国強兵・殖産興業、(7)民主主義=敗戦。既に21世紀に入ったこれかの日本における労働衛生の重要な課題は「生きがい・働きがいのある職場づくり」となることは間違いないと思われる。「生きがい・働きがい」観は多様であるが、聖徳太子による建国以来、時に応じて選択されてきた思想を基盤に、新時代にふさわしい「生きがい・働きがい」論が求められている。
[キーワード]
Nothing
[要約・感想]
研究会発表の議事録。アブストラクトがそのまま記載の全文。
まあ、なんというか・・・。
同僚からの職場無作法がネガティブ感情および職務満足感・職務逃避行動に及ぼす影響
[タイトル]
同僚からの職場無作法がネガティブ感情および職務満足感・職務逃避行動に及ぼす影響
[著者]
櫻井 研司、スティーブ・エム・ジェックス、マイケル・エー・ギレスピー
(JEX M. Steve , GILLESPIE A. Michael)
[掲載]
産業・組織心理学研究, Vol.25, No.1, pp.13-23, 2011
[アブストラクト]
Based on Affective Event theory (Weiss & Cropanzano, 1996), the current study developed and tested a model examining the mediation effects of negative emotion of the relationship between coworker incivility and both job satisfaction and work withdrawal behavior. In addition, the study investigated the relationship between supervisor ostracism and the frequency of incivility among employees. Analysis based on a structural equation modeling (N=693) suggested that employee negative emotion mediates the relationship between coworker incivility and both job satisfaction and work withdrawal behavior. Result also suggested that supervisor ostracism is positively related to coworker incivility. Finally, from a stress management perspective, the study investigated and showed a significant interaction effect of interpersonal justice perception for the relationship between negative emotion and work withdrawal behavior. Result and future implications of the study are discussed.
[キーワード]
職場無作法、労働者の感情、職務満足感、職務逃避行動
workplace incivility, employee emotion, job satisfaction, work withdrawal behavior
[要約・感想]
職場無作法という言葉に興味がいたく惹かれた論文。これぞ、まさに「斜に構える風土」!!
中々内容も面白い!!
結論をまとめると、要するに、
職場での無作法な行動(加害者の攻撃的意図が不明確なものの、社交的ルールに反した職場での非礼な対人行動)が多い職場においては、そこで働くメンバはネガティブ感情(人間関係面からくるストレス)を感じやすくなり、それが職務に対する満足感を低下させたり、職務からの逃避行動(暗黙に許容されている以上の休養をとってしまう)を増加させる
というもの。
さらに、
職場での無作法な行動の頻度は、上司による部下統率面での能力の低さからの影響を受ける
組織が自分のことをリスペクトのある待遇を接してくれていると感じている人(対人公平性の認知)は、そうは感じていない人と比べて、無作法な行動によってネガティブな感情が生じたとしても、職務からの逃避行動をとる傾向は抑制される。
ここでの対人公平性の認知は、組織からの承認の認知であり、組織へのロイヤリティやコミットメントと結びつけて捉えても良いだろう。
以下は、考察からの抜粋。。。
「上司の部下統率に欠ける行動が高いと認識する労働者ほど、その職場において職場無作法を頻繁に経験すると言うことが分かった。しかし当然のことながら、筆者らはこの結果を根拠として、部下それぞれの職場無作法を上司に責任転嫁する意図はない。しかし、上司の重要な職務能力の一つに職務チームの管理が含まれる。また既存の研究から職場の雰囲気や部下の職場での行動に対して上司は強い影響を及ぼすことも分かっている。したがって部下と率先して交わる、コミュニケーションを図るなど、上司の行動によって部下同士の対人行動へ肯定的な影響を及ぼすことは可能である」
要するに、あくまで今回の結果は、部下の職場での無作法な行動が出るかでないかは上司のリーダーシップの影響もあり得るということ。間違いなくそれのみが原因だ、ということではなく、一要素だといっている。
また、アンケートによる共分散構造分析を用いていると言う点からの言及で、「本研究は横断研究であり、因果関係を証明するのではない。したがって今後縦断調査により、職場無作法と、労働者の職務行動の因果関係をより明らかにすることが課題である」という記述がある。ご尤も!!
同僚からの職場無作法がネガティブ感情および職務満足感・職務逃避行動に及ぼす影響
[著者]
櫻井 研司、スティーブ・エム・ジェックス、マイケル・エー・ギレスピー
(JEX M. Steve , GILLESPIE A. Michael)
[掲載]
産業・組織心理学研究, Vol.25, No.1, pp.13-23, 2011
[アブストラクト]
Based on Affective Event theory (Weiss & Cropanzano, 1996), the current study developed and tested a model examining the mediation effects of negative emotion of the relationship between coworker incivility and both job satisfaction and work withdrawal behavior. In addition, the study investigated the relationship between supervisor ostracism and the frequency of incivility among employees. Analysis based on a structural equation modeling (N=693) suggested that employee negative emotion mediates the relationship between coworker incivility and both job satisfaction and work withdrawal behavior. Result also suggested that supervisor ostracism is positively related to coworker incivility. Finally, from a stress management perspective, the study investigated and showed a significant interaction effect of interpersonal justice perception for the relationship between negative emotion and work withdrawal behavior. Result and future implications of the study are discussed.
[キーワード]
職場無作法、労働者の感情、職務満足感、職務逃避行動
workplace incivility, employee emotion, job satisfaction, work withdrawal behavior
[要約・感想]
職場無作法という言葉に興味がいたく惹かれた論文。これぞ、まさに「斜に構える風土」!!
中々内容も面白い!!
結論をまとめると、要するに、
職場での無作法な行動(加害者の攻撃的意図が不明確なものの、社交的ルールに反した職場での非礼な対人行動)が多い職場においては、そこで働くメンバはネガティブ感情(人間関係面からくるストレス)を感じやすくなり、それが職務に対する満足感を低下させたり、職務からの逃避行動(暗黙に許容されている以上の休養をとってしまう)を増加させる
というもの。
さらに、
職場での無作法な行動の頻度は、上司による部下統率面での能力の低さからの影響を受ける
組織が自分のことをリスペクトのある待遇を接してくれていると感じている人(対人公平性の認知)は、そうは感じていない人と比べて、無作法な行動によってネガティブな感情が生じたとしても、職務からの逃避行動をとる傾向は抑制される。
ここでの対人公平性の認知は、組織からの承認の認知であり、組織へのロイヤリティやコミットメントと結びつけて捉えても良いだろう。
以下は、考察からの抜粋。。。
「上司の部下統率に欠ける行動が高いと認識する労働者ほど、その職場において職場無作法を頻繁に経験すると言うことが分かった。しかし当然のことながら、筆者らはこの結果を根拠として、部下それぞれの職場無作法を上司に責任転嫁する意図はない。しかし、上司の重要な職務能力の一つに職務チームの管理が含まれる。また既存の研究から職場の雰囲気や部下の職場での行動に対して上司は強い影響を及ぼすことも分かっている。したがって部下と率先して交わる、コミュニケーションを図るなど、上司の行動によって部下同士の対人行動へ肯定的な影響を及ぼすことは可能である」
要するに、あくまで今回の結果は、部下の職場での無作法な行動が出るかでないかは上司のリーダーシップの影響もあり得るということ。間違いなくそれのみが原因だ、ということではなく、一要素だといっている。
また、アンケートによる共分散構造分析を用いていると言う点からの言及で、「本研究は横断研究であり、因果関係を証明するのではない。したがって今後縦断調査により、職場無作法と、労働者の職務行動の因果関係をより明らかにすることが課題である」という記述がある。ご尤も!!
2011年9月27日火曜日
第15章 文化、エラー、クルーリソースマネジメント
[タイトル]
第15章 文化、エラー、クルーリソースマネジメント
[著者]
R.L. Helmreich, J.A. Wilhelm, J.R. Klinect, A.C. Merritt
(監訳:田尾雅夫, 訳:深見真希, 草野千秋)
[掲載]
危機のマネジメント 事故と安全:チームワークによる克服, pp.255-277, ミネルヴァ書房, 2007.
(IMPROVING TEAMWORK IN ORGANIZATION,
Eduardo Salas, Clint A. Bowers and Eleana Edens,
Lawrence Erlbaum Associates, Inc., 2001.)
[アブストラクト]
None
[キーワード]
スレット&エラー・マネジメント, TEM, クルーリソースマネジメント, CRM
[要約・感想]
TEMの概念の解説と国ごとのパイロットの文化的差異の整理。
TEMの概念の原著にちかいのかな?
HelmreichさんはTEMの概念をまとめた親玉らしい。
第15章 文化、エラー、クルーリソースマネジメント
[著者]
R.L. Helmreich, J.A. Wilhelm, J.R. Klinect, A.C. Merritt
(監訳:田尾雅夫, 訳:深見真希, 草野千秋)
[掲載]
危機のマネジメント 事故と安全:チームワークによる克服, pp.255-277, ミネルヴァ書房, 2007.
(IMPROVING TEAMWORK IN ORGANIZATION,
Eduardo Salas, Clint A. Bowers and Eleana Edens,
Lawrence Erlbaum Associates, Inc., 2001.)
[アブストラクト]
None
[キーワード]
スレット&エラー・マネジメント, TEM, クルーリソースマネジメント, CRM
[要約・感想]
TEMの概念の解説と国ごとのパイロットの文化的差異の整理。
TEMの概念の原著にちかいのかな?
HelmreichさんはTEMの概念をまとめた親玉らしい。
2011年7月28日木曜日
企業内におけるメンタルヘルス風土に関する研究
[タイトル]
企業内におけるメンタルヘルス風土に関する研究
[著者]
金井 篤子, 若林 満
[掲載]
実験社会心理学研究, Vol.38, No.1, pp.63-79, 1998.
[アブストラクト]
本研究では、企業のメンタルヘルス風土に関する測定尺度が構成され、その規定因と影響について検討が行われた。無記名による質問紙調査が、民間企業に働く男女595人(有効回答率73.0%)を対象に実施された。因子分析の結果、企業のメンタルヘルス風土測度からは3つの因子が抽出され、「メンタルヘルス風土評価」「メンタルヘルス不調不安」「メンタルヘルス理解」と名付けられた。重回帰分析の結果、メンタルヘルス風土評価は企業の取り組み施策によって規定される一方、職務満足度やディストレスに影響を与えていることが明らかとなった。また、メンタルヘルス不調不安、メンタルヘルス理解は創造的組織人行動の下位尺度であるリスク需要に影響を持つことが明らかとなった。これらのことから、良好なメンタルヘルス風土の醸成の重要性が確認され、そのための方策として、メンタルヘルス施策の実施が提案された。
[キーワード]
メンタルヘルス、労務管理施策、組織風土、創造性
[要約・感想]
論文で直接取り上げているテーマと自分のテーマとが微妙に違うのでなんとも・・・なのだが、とりあえず自分の着目した点をまとめると、以下の通り。
職務満足度の尺度構成として
「やりがい満足」(「自分の能力を生かして何事かなす機会」「じぶんのしごとそのもの」他2項目)
「仲間満足」(「自分の職場で仕事をやっていく上での仲間との関係」「職場の雰囲気」他1項目)
「上司満足」(「上司のリーダーシップ」「決定を行う際の上司の有能さ」他1項目)
「処遇満足(「この会社での昇進の機会」「仕事の程度から見た給与の程度」ほか4項目)
という下位概念を想定した尺度を構成している。
なお、職務満足度とは別に充実感という構成概念を置き、その測定尺度の中で「充実した気分や自分に対する誇り」という尺度を設け、「誇り」という言葉を充実感に関連させて用いている。ここでは、職務満足度ややりがい満足度と充実感を分けている点が興味深い。
調査の結果から、
ストレッサー要因のうち
役割曖昧性、役割葛藤、仕事質過重
がやりがい満足度に影響を与えるとともに、
メンタルヘルス風土評価(メンタルヘルスを会社として理解する風土があると思うかについての心理的評価)、
メンタルヘルス不調不安(メンタルヘルスに不調をきたしたときに会社員生活を維持できるかの不安)、
メンタルヘルス理解(メンタルヘルスというものについての理解)
もやりがい満足度に影響を与えていることを示唆する結果が得られている。
さらに、役割葛藤とメンタルヘルス理解には交互作用も存在することも示唆されている。
さらに、職務満足の下位尺度の合計を総合満足度とした上で、重回帰分析の結果、
総合満足度は、
役割曖昧性、役割葛藤、会社のメンタルヘルス施策実施度
と負の因果関係があり、
メンタルヘルス風土評価、リスク受容性
と正の因果関係があることが示唆された。
金井らは特に役割曖昧性が創造的問題解決や充実感、やりがい満足などの企業における個人の前向きな行動や感情を大きく阻害しているとし、役割曖昧性がメンタルヘルス風土を検討する上で重要な要素となるとしている。
企業内におけるメンタルヘルス風土に関する研究
[著者]
金井 篤子, 若林 満
[掲載]
実験社会心理学研究, Vol.38, No.1, pp.63-79, 1998.
[アブストラクト]
本研究では、企業のメンタルヘルス風土に関する測定尺度が構成され、その規定因と影響について検討が行われた。無記名による質問紙調査が、民間企業に働く男女595人(有効回答率73.0%)を対象に実施された。因子分析の結果、企業のメンタルヘルス風土測度からは3つの因子が抽出され、「メンタルヘルス風土評価」「メンタルヘルス不調不安」「メンタルヘルス理解」と名付けられた。重回帰分析の結果、メンタルヘルス風土評価は企業の取り組み施策によって規定される一方、職務満足度やディストレスに影響を与えていることが明らかとなった。また、メンタルヘルス不調不安、メンタルヘルス理解は創造的組織人行動の下位尺度であるリスク需要に影響を持つことが明らかとなった。これらのことから、良好なメンタルヘルス風土の醸成の重要性が確認され、そのための方策として、メンタルヘルス施策の実施が提案された。
[キーワード]
メンタルヘルス、労務管理施策、組織風土、創造性
[要約・感想]
論文で直接取り上げているテーマと自分のテーマとが微妙に違うのでなんとも・・・なのだが、とりあえず自分の着目した点をまとめると、以下の通り。
職務満足度の尺度構成として
「やりがい満足」(「自分の能力を生かして何事かなす機会」「じぶんのしごとそのもの」他2項目)
「仲間満足」(「自分の職場で仕事をやっていく上での仲間との関係」「職場の雰囲気」他1項目)
「上司満足」(「上司のリーダーシップ」「決定を行う際の上司の有能さ」他1項目)
「処遇満足(「この会社での昇進の機会」「仕事の程度から見た給与の程度」ほか4項目)
という下位概念を想定した尺度を構成している。
なお、職務満足度とは別に充実感という構成概念を置き、その測定尺度の中で「充実した気分や自分に対する誇り」という尺度を設け、「誇り」という言葉を充実感に関連させて用いている。ここでは、職務満足度ややりがい満足度と充実感を分けている点が興味深い。
調査の結果から、
ストレッサー要因のうち
役割曖昧性、役割葛藤、仕事質過重
がやりがい満足度に影響を与えるとともに、
メンタルヘルス風土評価(メンタルヘルスを会社として理解する風土があると思うかについての心理的評価)、
メンタルヘルス不調不安(メンタルヘルスに不調をきたしたときに会社員生活を維持できるかの不安)、
メンタルヘルス理解(メンタルヘルスというものについての理解)
もやりがい満足度に影響を与えていることを示唆する結果が得られている。
さらに、役割葛藤とメンタルヘルス理解には交互作用も存在することも示唆されている。
さらに、職務満足の下位尺度の合計を総合満足度とした上で、重回帰分析の結果、
総合満足度は、
役割曖昧性、役割葛藤、会社のメンタルヘルス施策実施度
と負の因果関係があり、
メンタルヘルス風土評価、リスク受容性
と正の因果関係があることが示唆された。
金井らは特に役割曖昧性が創造的問題解決や充実感、やりがい満足などの企業における個人の前向きな行動や感情を大きく阻害しているとし、役割曖昧性がメンタルヘルス風土を検討する上で重要な要素となるとしている。
2011年7月27日水曜日
職務動機づけ向上に関する発達的プロセスの検討
[タイトル]
職務動機づけ向上に関する発達的プロセスの検討
[著者]
戸梶 亜紀彦
[掲載]
感情心理学研究, Vol.17, No.3, pp.231, 2010.
[アブストラクト]
None
[キーワード]
モチベーション、 動機付け、 職務特性 ハックマン&オルダム
[要約・感想]
社員の動機付けの発達モデルを職務特性理論をベースにしながら構想している。
あくまで構想しているだけで実証はまだまだ。
職務動機付けを高める要因として�職務の意味理解、�職務の達成、�パフォーマンスの評価、�ソーシャル・サポート、�職務の自覚という5つを挙げている。これはなるほどなぁと思う。
職務動機づけ向上に関する発達的プロセスの検討
[著者]
戸梶 亜紀彦
[掲載]
感情心理学研究, Vol.17, No.3, pp.231, 2010.
[アブストラクト]
None
[キーワード]
モチベーション、 動機付け、 職務特性 ハックマン&オルダム
[要約・感想]
社員の動機付けの発達モデルを職務特性理論をベースにしながら構想している。
あくまで構想しているだけで実証はまだまだ。
職務動機付けを高める要因として�職務の意味理解、�職務の達成、�パフォーマンスの評価、�ソーシャル・サポート、�職務の自覚という5つを挙げている。これはなるほどなぁと思う。
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